「タイ代表からオファーを受けたが断った。今後は欧州・南米への研修を計画している」
東京五輪でU-24韓国代表を率いたキム・ハクボム前監督が、タイ代表監督就任オファーを断ったことを明らかにした。
キム監督は9月7日、本紙『スポーツソウル』の電話取材に応じ、「1週間前にタイサッカー協会と関係のある人物から連絡があり、(A代表)監督職の話が出た。ただ、現在の私の計画などを話した後、丁重に断った」と伝えた。
去る2018年に当時のU-23韓国代表監督に就任したキム監督は、同年のジャカルタ・アジア大会で金メダルを獲得。その後、2020年1月のU-23アジア選手権で優勝を果たし、東京五輪出場権を獲得した。
ただ、今年8月まで行われた東京五輪本大会では決勝トーナメント準々決勝でメキシコに3-6の大敗を喫し、メダル獲得に失敗。その後、契約満了をもって指揮官の座を退いた。
タイサッカー協会はA代表が2022年カタールW杯アジア2次予選で敗退し、本大会出場を逃したことを受け、今年7月末に西野朗監督との契約を解除した。以降、新監督を探す過程で日本や韓国の指揮官からも引き続き探したという。
韓国国内では、一部の指導者がタイサッカー協会に志願書を送った。ただ、キム監督は志願をしなかった。そこでタイサッカー協会は、韓国を23歳以下の国際大会で2度優勝(2018年ジャカルタ・アジア大会、2020年U-23アジア選手権)に導き、東京五輪で韓国をベスト8に導いたキム監督に就任の意志を打診した。
そんななか、6日にとあるベトナムメディアが「“韓国のファーガソン”と呼ばれるキム・ハクボム監督がタイ行きを希望している」と報じた。
これについてキム監督は、「今朝、息子が関連記事を(メッセージで)送ってくれたので知るようになった。とんでもない話だ」と報道を否定し、「私はすでに下半期に欧州と南米への研修を計画している。今年は(特定チームの指導者として)動くことはない」と言い切った。
実際、キム監督は最近、Kリーグの一部チームから監督就任のオファーを受けたという。しかし、この3年間休まず五輪代表を率いてきたキム監督は再充電を優先した。
“勉強する指導者”と呼ばれるキム監督は、過去にも休息期間を利用して欧州や南米に飛び、研修を受けたことがある。新型コロナウイルス感染症の影響で思い通りにはいかない状況ではあるが、今年も未来のために飛行機に乗ることにしたようだ。
「今は(欧州・南米地域の)数チームの連絡を待っている。以前のように先進リーグの優れたチームに合流し、(戦術の流れなどを)勉強しようと思う」とキム監督は述べた。
結局、タイ代表のキム監督就任説はただのハプニングに終わった。
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