奇跡は起きなかった。1996年アトランタ五輪以来のオリンピック出場を目指した男子バスケットボール韓国代表が、NBA選手擁するリトアニア代表に敗れた。
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男子バスケ韓国代表は7月2日(日本時間)、リトアニア・カウナスで行われた東京五輪男子バスケの世界最終予選グループAでリトアニアに57-96で敗れた。
これによって韓国はグループAの戦績を0勝2敗とし、脱落が決定するとともに東京五輪出場権も逃した。韓国バスケは今回も世界の高い壁を痛感することになった。
予想通りの高さで攻め込まれた。リトアニアは身長210センチのドマンタス・サボニス(25、インディアナ・ペイサーズ)、身長213センチのヨナス・バランチューナス(29、メンフィス・グリズリーズ)らNBAのビッグマンの活躍で優位を占めた。
NBAオールスターにも選出されたサボニスは9得点10リバウンド、バランチューナスは15得点13リバウンド3ブロックを記録。リトアニアは選手の出場時間を均等に分配しつつ、チームリバウンドで53-26と大きくリードした。
一方の韓国は、試合を通してリトアニアに主導権を握られた。
韓国はラ・ゴンア(32、全州KGCイージス)が26得点8リバウンドと奮闘したが、ほかの選手が続けなかった。イ・ヒョンジュン(20、デイビッドソン大学)は11得点とラ・ゴンアと並ぶ二桁得点を挙げたが、ファウルトラブルに悩まされた。
韓国はガード陣の技量でもリトアニアに力負けし、第1クォーターでほとんどの得点をラ・ゴンアが挙げるなど、ラ・ゴンアへの依存度が高かった。世界とのレベルの差を克服するにはまだ遠いように見えた。
男子バスケ韓国代表が最後にオリンピックに出場したのは、1996年のアトランタ五輪だ。当時の韓国バスケは国内での競技人気もあって全盛期を過ごしていたが、以降はすっかりオリンピックから遠ざかってしまった。
1997年に発足したプロバスケ(KBL)の人気下落とともに、世界でも韓国バスケの立ち位置は徐々に下降を描いている。
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