平均球速145キロ以下でも”問題なし” 韓国人サウスポーがメジャーリーグで活躍しているワケ

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今シーズンの米メジャーリーグ(MLB)では、3人の韓国人サウスポーが活躍を見せている。

【注目】韓国プロ野球で“160キロ投手”が誕生しない理由

トロント・ブルージェイズの“エース”リュ・ヒョンジン(34)、セントルイス・カージナルスのキム・グァンヒョン(32)、テキサス・レンジャーズのヤン・ヒョンジョン(33)だ。

3投手いずれもMLB平均以下の球速ではあるが、全員が共通して安定的に多彩な球種を投げることができている。

渡米以前より最高球速は遅いが…

結果も彼らの活躍を証明する。

今シーズン、リュ・ヒョンジンは7試合39.2イニングを投げて3勝2敗の防御率2.95、キム・グァンヒョンは5試合23イニングを投げて1勝の防御率2.74、ヤン・ヒョンジョンは3試合12イニングを投げて勝敗なしの防御率2.25を記録中だ。

リュ・ヒョンジン

まだシーズンが開幕して1カ月程度であるとはいえ、3投手とも“防御率2点台”の維持に成功している。MLB通算防御率を見ても、リュ・ヒョンジンは2.95、キム・グァンヒョンは2.03と好投ぶりがうかがえる。

ただ、彼らのピッチングは各々の最高球速と大きく差が出ている。3投手は韓国プロ野球時代に150キロ以上のファストボールを投げていたが、今ではそのような剛速球は見られない。

今シーズン、3投手のフォーシームファストボール平均球速はリュ・ヒョンジンが89.5マイル(144キロ)、キム・グァンヒョンが89.1マイル(143.4キロ)、ヤン・ヒョンジョンが89.7マイル(144.3キロ)だ。

MLB投手全体の平均球速と比べると10キロ以上も遅い数字だが、支障はほとんどないと言って良い。その代わりに3つ以上の球種を駆使し、熟練の配球で打者を仕留めている。

共通分母はチェンジアップだ。

2013年のMLB進出初年度から“チェンジアップの職人”と呼ばれたリュ・ヒョンジンはもちろん、キム・グァンヒョンとヤン・ヒョンジョンもチェンジアップを前面に押し出し、強打者を抑えている。

キム・グァンヒョン

特にヤン・ヒョンジョンはチェンジアップ使用率27.9%と、フォーシームファストボールに次いで多く投げている。空振り三振を奪った球種もほとんどがチェンジアップだ。

キレのあるスライダーでその名を知らせたキム・グァンヒョンも、ファストボール、スライダーのほかにカーブとチェンジアップを投げる。右打者の内角に切れ込むスライダーと外角に沈むチェンジアップで、今シーズンここまでイニング数よりも多い24奪三振を記録している。

リュ・ヒョンジンの活躍に後輩も奮起

また、リュ・ヒョンジンの活躍がキム・グァンヒョンとヤン・ヒョンジョンにもポジティブな影響をもたらした。

ヤン・ヒョンジョン

リュ・ヒョンジンのMLB進出後、すべての韓国人投手が彼が先発登板した試合を見守った。代表でともにしたキム・グァンヒョンとヤン・ヒョンジョンもことあるごとに試合をチェックし、彼がどのようにMLBの打者を抑えているか目に刻み込んだ。

特にヤン・ヒョンジョンは、リュ・ヒョンジンが試合ごとにどう配球しているか徹底研究。オフシーズンのたび、疑問点を直接本人にぶつけた。

韓国で成長した同年代の左腕投手3人が切磋琢磨し、世界最高の舞台に立った。MLBの仲間や監督も、彼らが成し遂げた業績を認めている。

韓国球界屈指の左腕投手トリオが、MLBでも大きな足跡を残している。

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