独走態勢は「つまらない」「だからどうした?」韓国Kリーグで監督同士の“場外舌戦”勃発

2021年04月23日 サッカー #Kリーグ

「(リーグ独走態勢では)面白くない」「だからどうした?」

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2021シーズン初の“現代家ダービー”で激突した全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースのキム・サンシク監督と、蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)のホン・ミョンボ監督が、特定チームの独走態勢について相反する見解を示した。

韓国サッカー最高峰の舞台とされるKリーグ1(1部)では長年、全北現代が“1強”として君臨し、昨シーズンには史上初のリーグ4連覇も達成した。今シーズンも変わらず首位は全北現代で、前人未到の5連覇に向けて走り続けている。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)全北現代モータース

4月21日の第11節で組まれた“現代家ダービー”は、1位の全北現代と2位の蔚山現代による直接対決だった。試合前まで全北現代が勝ち点26、蔚山現代が勝ち点20だったため、もし全北現代が勝てば勝ち点差は「9」に広がり、独走状態に拍車がかかるところだった。

これをめぐってファンの反応は交錯した。「優勝争いが序盤に終わるとリーグを見る楽しみがなくなる」という意見と、「強いチームが着実に頑張ることがリーグの真の競争力だ」という意見に分かれた。

「ゴルフではウッズがいつも優勝していたが…」

同日、蔚山文殊(ムンス)競技場で行われた“現代家ダービー”の試合前、キム・サンシク監督は独走態勢に関する否定的な見解について「まったくそうは思わない」と断言。

逆に、「最近は我々が独走しているが、以前にほかのチームが優勝したときはKリーグが大きく盛り上がったのか」と問い返した。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)キム・サンシク監督

キム監督は続けて、米国男子プロゴルフツアーで圧倒的強さを見せたタイガー・ウッズを引き合いに出し、こう説明した。

「一時、ゴルフではタイガー・ウッズがいつも優勝していたが、彼が優勝を続けたことでゴルフに興味を持った人も多かった」

「(全北現代が)4連覇、5連覇と続ければ、Kリーグファンはもちろん興味のなかった人たちも“なぜあのチームが強いのか”、“秘訣は何なのか”と同様の関心を持つだろう」

キム監督は、バイエルン・ミュンヘンがドイツ・ブンデスリーガで1強と呼ばれながらも各種大会で優勝など好成績を残し、リーグを代表するブランドとしての位置づけでファンの興味を集めることと似たような論理で強調した。

「大衆の関心のためには…」

しかし、“チャレンジャー”側の蔚山現代を率いるホン・ミョンボ監督は別の見解を示した。

「以前にも言及したことがある」と切り出したホン監督は、「1つのチームが独走するということは、どうしてもリーグに対する興味の要素が減ってしまうのではないか」と述べた。

実際、ホン監督は蔚山現代の指揮官に就任する以前、Kリーグ1における全北現代の独走状態について「大衆の関心のためには競争体制で進まなければならず、そうしてこそ活性化できる」と語ったことがあった。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)ホン・ミョンボ監督

もちろん、全北現代の独走そのものを否定したわけではなかった。ホン監督は「独走するのは(その)チームが優れているからだ」とし、「ほかのチームがもっと努力して(その差を)狭めなければならない」と述べた。

両チーム指揮官は場外舌戦を繰り広げた後、両者にとって就任後初となる“現代家ダービー”を繰り広げたが、結果は0-0の引き分けに終わった。

結局、勝ち点1を分け合った両チームは、全北現代が勝ち点27、蔚山現代が勝ち点21とし、それぞれ1~2位の順位をキープした。

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