かつてJリーグでも活躍したキム・ナミル、“1年生監督”が語った初シーズンと覚悟

「(1部に)残留できなかったら?もちろん責任を取って退任していた。プロの世界は冷酷だ。いつも今日が最後という覚悟で働いている」

元韓国代表キム・ナミル。日本の方々にもなじみ深い選手の名前だろう。かつてJリーグのヴィッセル神戸や京都サンガF.C.でも活躍した彼は、母国で監督1年生として初のシーズンを終えた。

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Kリーグ1の城南FCの監督としてデビューシーズンを飾った今年、彼はジェットコースターのような1年を送っていた。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)キム・ナミル監督

プロ監督としての覚悟

城南FCが今シーズン最後のトレーニングを行っていた11月23日、キム・ナミル監督は炭川(タンチョン)総合運動場で『スポーツソウル』のインタビューに応じてくれた。

「今年をおさらいするつもりでトレーニングしている。今シーズンの反省点を振り返っている。今年はチームへの合流が少し遅れたため、手探りでのシーズンとなった。来年は誤差を最大限に埋めるために勉強中だ」と述べた。

記者は単刀直入に「もし1部残留に失敗していた場合は?」と尋ねた。キム監督を知っている者ならば予想がつくような答えが返ってきた。「当然(指揮官の座を)退いた」

プロ監督しての価値は成績が雄弁に語る。ただし、ドイツ・ブンデスリーガでRBライプツィヒを指揮しているユリアン・ナーゲルスマンを筆頭に、若い指導者がトレンドのようになっている風潮もあるが、短期的な成績で将来が左右されることに対する懸念の声も少なくない。

チームの成績が悪ければ、有望な若手監督にも失格のレッテルを貼られ、人材も枯渇していく。キム監督は「(それも)仕方がないことだ。プロの世界はいつだって冷酷だ。(成績次第では)いつまでこのチームにいられるかわからない。いつも今日が最後という覚悟で試合に臨んでいる」と言い切った。

残留争いを振り返り

選手時代にはオランダ、ロシア、日本など数多の海外クラブで活躍してきたキム・ナミルも、監督としてはまだまだ1年生の新米だ。

去る10月31日に行われた釜山アイパークとのシーズン最終戦。前半を0-1のリードされた状況で折り返したときは、様々な考えが頭の中をよぎったという。ハーフタイムのロッカールームでは、あえて自ら選手にプレッシャーをかけ、ピッチ上で自身を表現するよう鼓舞していたという。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)試合中のキム・ナミル監督

その発破の効果か、後半には今シーズン無得点だったMFホン・シフ(19)、DFマ・サンフン(29)が立て続けにゴールネットを揺らし、2-1のスコアで勝利。首の皮一枚残して1部残留に成功した。男らしいことで知られるキム監督も目に涙を浮かべていた。

「現役時代を振り返っても、あまり涙を見せてこなかったのでは?」という記者の問いに、「水原所属時代に優勝したときも泣いていたはずだ」と笑った。

続けて「泣かないはずがない。厳しい状況のなか、スタジアムで応援してくれていたサポーターたちにとっても(残留は)切実だったので、(逆転勝利で終われて)感激していた」と劇的なシーンを振り返った。

妻でアナウンサーのキム・ボミンさんも最終戦を観客席で観戦していたという。キム監督は「実は来るなと言っていた。(成績が悪いとき)私より家族の方が苦しそうにしていた。妻も子供たちもみんな私の顔色をうかがっていたので申し訳ない…」と苦笑いした。

2年目に向けて

キム・ナミル政権の2年目も気になるところだ。主力アタッカーのナ・サンホ(24)がレンタル期間満了でチームを離れ、DFの要であるヨン・ジェウン(26)も兵役を考慮しなくてはならない状況だ。

来シーズンはさらに厳しい戦いが待ち受けている。「主要ポジションの補強をめぐり、クラブと協議している」とし、「今年は戦術的に勝負所で攻撃的に行くか、守備的に行くかなどの判断ミスが多かった。その反面、雑だった動きに柔軟性が加わったのは良かった点だ。良い部分、悪い部分を総合的に考慮し、自分だけのサッカーを作り上げたい」と強調した。

もう1つの話題は、選手たちとのコミュニケーションについて。キム監督は「実はたくさん話すのは好きではない。これまで師事してきた監督たちも、寡黙な方が多かった」と笑った。

「最初の頃は選手たちとうまくコミュニケーションを取りながら、“駆け引き”もしようとしたが、所詮(誰かの)真似事に過ぎなかった」と話した。

また「選手たちとサッカー以外の面でも対話の時間を増やし、選手たちが試合で100%の力を発揮できるよう、モチベーターとしても努力したい」と、来シーズンへの抱負を語った。

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