カタールが起こした“韓国版ドーハの惨事”…ソン・フンミンが雪辱に燃えている

時間を1年7カ月前の2017年6月に戻してみよう。

日本を締め出し、1994年のアメリカW杯の出場権を劇的に獲得した韓国サッカー幸運の地カタール・ドーハで、逆に“ドーハの惨事”が起きた。

当時、辛うじてロシアW杯最終予選で2位を維持していた韓国が、カタールに2-3で敗れたのだ。韓国代表はこの日の敗北により、ウリ・シュティーリケ監督が更迭される屈辱を味わった。

韓国サッカーに傷を残したこの試合は、ソン・フンミンにも悪夢として記憶される。

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ソン・フンミンは当時、カタール戦に先発出場していた。しかし0-1でリードを許していた前半30分に空中で競り合い、着地の過程で右腕を骨折した。彼は負傷してでも試合に出場したい気持ちが強かった。だが当然ながら、すぐに交代となった。結局ソン・フンミンはベンチから、悪夢のような敗北を見守るしかなかった。

それから時が過ぎ、韓国代表は1月25日午後10時からUAEのシェイク・ザイード・スタジアムで、カタールとのアジアカップ準々決勝を迎える。

韓国はグループリーグを3戦全勝で突破すると、16強では延長戦の末にバーレーンを2-1で下した。カタールもまったく劣らない。グループリーグから決勝トーナメントまでを無失点で4連勝し、なんと計11得点を叩き出した。

カタールは、韓国やイラン、日本、オーストラリアなどの優勝候補を脅かす今大会最大のダークホースと評されている。

(写真提供=韓国サッカー協会)ソン・フンミン

FIFAランキングでは、韓国(53位)とカタール(93位)に大きな差があるが、アジアカップの勢いを見たとき、決して甘く見ることができない相手であることは明らかだ。カタールは昨年11月、スイスとアイスランドというロシアW杯出場国と敵地で戦い、1勝1分を記録するなど上昇が著しい。

ロシアW杯最終予選で韓国を下したメンバーが、今回のアジアカップにも多数参加している。最終予選の対戦で決勝ゴールを含む2得点をあげたハサン・アルハイドスが、カタールのキャプテンを務めている。2点目をあげたアクラム・アフィーフも健在だ。

カタールとしては、直近の直接対決で勝利した良いイメージを抱えている選手が多いので、韓国戦に対する漠然とした不安は少ないだろう。さらにアジアカップが行われているのは、カタールの隣接国UAEだ。スタンドの応援や環境面で考えると、事実上のホームゲームといっても過言ではないアドバンテージを持っており、自信を持って試合に臨むことになる。

ベント監督就任後、Aマッチ無得点

韓国が信じるカードは、主将ソン・フンミンしかない。

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