関東大学サッカーリーグ第9節、法政大学が明治大学に「狙い通り」の勝利

2020年09月06日 サッカー #玉昌浩

9月5~6日、茨城県龍ヶ崎市にて「JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦」第9節が行われた。

9月5日、RKUフットボールフィールドA面にて筑波大学対駒澤大学の試合が行われた。開始直後のセットプレーで試合が動いた。駒澤大学のコーナーキックが4本続いた前半5分。4本目となったコーナーキックでキッカーの薬真寺孝弥がファーに上げたボールを、荒木駿太がヘディングで折り返す。米谷拓海のヘディングシュートをキーパーがはじいたボールを小幡祐稀が詰めて、駒澤大学が先制。駒澤大学は、前半アディショナルタイム3分にも、篤快青のロングスローに米谷拓海が競って、こぼれたボールを薬真寺孝弥が落ち着いてニアに流し込み、前半を2‐0で折り返す。

後半19分にも、薬真寺孝弥が得たペナルティーキックを自らゴール右上に決め3点リードとなる。直後の後半21分に筑波大学・小林幹の縦パスで抜けた和田育が決めて1点を返すも、筑波大学は反撃に転じることができず、駒澤大学が3‐1で勝利を収めた。

試合後、駒澤大学・秋田浩一監督は筑波大学に対して、「テクニックではうちのほうが劣ると思うので、走り負けないことと、前からディフェンスをしっかりするために、ボールに行こうということで試合に入った」とし、「我々は早くポジションをとって、次の準備ができるかが勝負。走ったり、ポジションをとったり、誰でもできることだけどそれをやり続けないと上位のチームには勝てない」と述べた。

筑波大学・小井土正亮監督は「全部セットプレーでやられた。わかっていてもやられたのは、駒澤さんを褒めるしかないとも言えるし、うちの力のなさとも言える。ファーストディフェンダーを早く決定して、そこでとられても次のボールを拾えれば良いが、わかっていてもセカンドボールを拾われた。わかっていても競り勝てない。難しい試合にしてしまった」と振り返った。

続いてRKUフットボールフィールドA面では、明治大学対法政大学の試合が行われた。明治大学・栗田大輔監督が「今年の大学サッカーをリードするのが明治と法政」と評した両校の対決は好ゲームとなった。

試合は後半28分に動いた。法政大学・高木友也のパスを前で収めた松井蓮之との接触に明治大学がセルフジャッジで隙を見せた瞬間、ボールを拾った佐藤大樹が左足を振り抜き決勝ゴールを決めた。

試合後、栗田大輔監督は敗戦にもかかわらず、「本当に良いゲームだったと思う。お互い球際も、切り替えも。際のところ、ギリギリのところで今日は法政に行った。むこうの気迫が、うちをちょっと勝っていたのかなというようなゲームだった」と評価した。勝利を収めた法政大学・長山一也監督は、「明治の前線からのプレスのベクトルを外そうというところを準備してきたし、選手たちがそれをしっかりと表現してくれた。相手のプレッシャーにもビビることなく、良いところにボールを置きながら、相手を意図的に動かしながらスペースを使うことができた。内容も含めて狙い通り」だったと、試合を振り返った。

9月6日、RKUフットボールフィールドA面にて流通経済大学対青山学院大学の試合が行われた。試合は流通経済大学が前半3点のリードで折り返すも、青山学院大学が後半3ゴールをあげる乱打戦になったが、後半に2点を積み上げた流通経済大学が5‐3で逃げ切った。

試合後のインタビューで流通経済大学・中野雄二監督は、前半の残り10分間、後半の立ち上がりの時間帯に、ボールロストの仕方が悪く、失った後も切り替えて本気で戻らない選手を交代したと述べ、「そういう隙を見せたところから、ゲームが乱打戦になってしまった。隙を見せずに3‐0のまま、もしくは4点目を取って終わらせるようなゲームをしっかりやっていかないといけない。たまたま今日は4点目、5点目が入ったから3失点しても、別に慌てることはなかったけれど、普通のゲームだと3失点すると勝ち点を落とすなり、引き分けてしまう。課題が残るゲームだった」と引き締めた。

第9節の試合結果は以下の通り。

【1部リーグ】
桐蔭横浜大学 2-0 中央大学
筑波大学 1-3 駒澤大学
早稲田大学 5-0 国士舘大学
明治大学 0-1 法政大学
専修大学 0-2 慶應義塾大学

【2部リーグ】
流通経済大学 5-3 青山学院大学
東洋大学 1-3 明治学院大学
日本体育大学 2-2 東京国際大学
拓殖大学 4-1 関東学院大学
産業能率大学 3-1 日本大学
立教大学 2-3 神奈川大学

(文=玉 昌浩)
 

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