攻守で高い数字を記録。元アビスパ福岡ウォン・ドゥジェはスター軍団の“アンサンヒーロー”に

元アビスパ福岡ウォン・ドゥジェ(22)が、Kリーグ屈指のスター軍団で“アンサンヒーロー(縁の下の力持ち)”として活躍している。

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2017年から2019年までJ2リーグのアビスパ福岡でプレーしたウォン・ドゥジェは、今シーズンから蔚山現代に加入。初めて母国リーグの舞台に足を踏み入れた。

そして、韓国が優勝した今年1月のU-23アジア選手権ではMVPに選出。その活躍ぶりから、新天地でも大きな期待を寄せられていた。

U-23アジア選手権MVPに与えられるトロフィーを手にするウォン・ドゥジェ

だが、一方で疑問を投げかける声もあった。

というのも、蔚山現代が冬の移籍市場で大補強を敢行したからだ。中盤にはユン・ビッカラム(30)やコ・ミョンジン(32)といった実力者のほか、プレミアリーグやブンデスリーガで活躍した韓国代表MFイ・チョンヨン(32)が加入した。

経験とテクニックを併せ持つベテランが大勢チームに加わったことから、ウォン・ドゥジェの定位置確保にも不安の声が上がっていたのだ。

“ダービーマッチ”での活躍が転機に

実際、シーズン開幕以降も大方の予想が覆ることは無かった。

ウォン・ドゥジェは第4節まで2試合(うち先発1回)のみ出場し、プレータイムもわずか101分にとどまっていた。

ところが、昨月6日に行われた第5節の浦項スティーラース戦(0-4で蔚山現代が勝利)が、彼の大きな転換点となる。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)ウォン・ドゥジェ(右)は2月に行われたACLのFC東京戦にも出場

“東海岸ダービー”と呼ばれるこの試合で初めて90分フル出場を果たしたウォン・ドゥジェは、U-23韓国代表で証明した範囲の広いカバーリングを見せつけ、両チーム最多のボール獲得回数(18回)を記録する。

さらには中央地域で最多パス回数(37回)を叩き出すなど、ビルドアップ面でも存在感を発揮した。

この活躍によって、ウォン・ドゥジェはかつてヴィッセル神戸でプレーしたキム・ドフン監督から重用されるようになる。

彼は浦項戦以降、城南FC戦(6月13日)、江原FC戦(6月16日)、FCソウル戦(6月20日)、全北現代戦(6月28日)と4試合連続で先発フル出場を果たした。

直近に行われた7月4日の第10節仁川ユナイテッドFC戦では先発を外れ、連戦で疲労が溜まった身体をベンチで癒した。

攻守両面でチームの支えに

蔚山現代は、ウォン・ドゥジェがフル出場した5試合で4勝(1敗)を手にした。さらに、勝利した試合では1失点も喫していない。

センターバックの好守や韓国代表GKチョ・ヒョヌ(28)の好セーブもあったのは確かだが、それ以前にウォン・ドゥジェが防波堤の役割を務めていたのもまた事実だ。

ウォン・ドゥジェは、先発フル出場した5試合でチームトップのボール獲得平均10回を記録。また、攻守の切り替えにおけるパスの質も高く、直近2試合では連続で成功率90%以上という数字を挙げた。

特に、中央地域でのパス成功率は92.5%(121回中112回成功)、中距離パスの成功率94%(52回中49回成功)とどちらも高い。彼はDFライン手前の“潰し屋”でもあり、チームの攻撃の起点でもあるのだ。

ほかにも、0-2で敗れた全北現代戦では、チーム内に退場者が出て数的不利となった後、本職の守備的MFだけでなくセンターバックもこなす万能さも披露した。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)

ウォン・ドゥジェは、来る7月12日に行われる第11節に向けて準備を進めている。

相手は6月以降の7試合で21ゴールを決め、無敗街道(6勝1分)を走るリーグ4位の大邱FCだ。

大邱には、6月の月間MVPに選ばれたブラジル人FWセジーニャ(30)やKリーグ通算得点記録2位のベテランFWデヤン・ダムヤノヴィッチ(38)など、絶頂の得点感覚を誇る外国人フォワードがそろう。

彼らを相手に、ウォン・ドゥジェが再び自身の真価を発揮できるか期待したいところだ。

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