ACL出場権を得た大邱FC、“降格候補”の下馬評を覆した2つの原動力とは

2018年12月11日 サッカー #Kリーグ

大邱FCがクラブ史上初めて韓国FAカップを制した。大邱FCは去る12月8日、大邱スタジアムで開かれたKEBハナ銀行FAカップ2018決勝第2戦で蔚山現代に3-0で完勝し、2試合合計5-1で優勝した。これによって大邱FCは、2019年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権を得た。

大邱FCのFAカップ優勝は、まさに“下克上”だった。

「Kリーグ1の降格候補」という評価を受けた大邱FCは、予想を完全に裏切る歩みを見せた。大邱FCは今シーズン、他のクラブとは差別化されたクラブ運用で目を引いた。特に危機的状況でも監督を代えることなく、若手を起用し続けた粘り強さは、大邱FCがFAカップの頂点に立つことになった原動力といえるだろう。

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プロスポーツにおける成績不振は、すぐに司令塔の交代につながる。それはKリーグも例外ではない。

今季下位リーグ(下位6チームによる順位決定リーグ)に入ったクラブのうち、4つのクラブがシーズン途中に監督を代えている。開幕戦でベンチに座っていた司令塔がシーズン終了までいたクラブは、軍チームである尚州尚武FCを除けば、大邱FCが唯一だ。

今シーズンは、4年に一度のワールドカップイヤーだったため、5月までリーグ戦が行われた後、約40日間の長い休息期間が発生した。シーズン序盤で出遅れたチームからすれば、立て直しを図る絶好の機会だった。シーズン前半1勝で最下位だった大邱FCは、今シーズンの有力な降格候補との評価を受けた。

韓国サッカー界では、大邱FCがワールドカップシーズンに監督を代えて、ターニングポイントを作ると予想されていた。しかし大邱FCは予想に反して、アンドレ監督を重用した。成績不振の原因を監督の指導力不足とするのではなく、外国人選手の負傷など、予期せぬ変数が大きかったと分析したのだ。

司令塔に対するクラブの信任は、シーズン後半の原動力となった。シーズン前半に試行錯誤を繰り返した大邱FCは、後半は勢いに乗って7位でシーズンを終え、FAカップ優勝という驚異的な成果を生み出した。

韓国FAカップを制した大邱FC

アンドレ監督は12月8日のFAカップ決勝第2戦を終えた後、「シーズン初めに困難な状況でも、あきらめずに私を信じてくれた選手たちに感謝したい。降格圏で争い、ワールドカップの休息期間に最善を尽くして準備をしながら、選手たちが“戦士”のようだという感じを受けた。その結果が後に少しずつ明らかになった」と説明した。

粘り強い若手の起用が土台に

大邱FCが示したもうひとつの原動力は、若手選手の積極的な起用だ。

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