MLB選手会が提案を拒否し、ますます深まる労使対立…2020シーズンは開幕できない?

2020年06月05日 スポーツ一般 #MLB #野球

このままでは2020シーズンは不可能だ。米メジャーリーグ(MLB)の選手会が、MLB事務局と球団オーナーグループが提案した“シーズン50試合体制”を正式に拒絶した。

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選手会のトニー・クラーク委員長が6月5日(日本時間)、公式声明を発表した。

選手会は自分たちが提案した追加の年俸削減のない114試合体制をMLB事務局と球団オーナーが承認することを願ったが、提案が失敗し、残念さを表わした。選手会執行委員であるアンドリュー・ミラーは「いつもそうであったように私たちは野球をすることを望んでいる」としながらも、「同時に我々は私たちの権利を放棄することができない。我々はすでに年俸削減案に合意した。他の事案については、対話を通じて政策を補完することを望む。私たちはできるだけ早くグラウンドに立ちたい」と語った。

(写真提供=AP/アフロ)MLB選手会トニー・クラーク委員長

葛藤の原因は、やはり“お金”だ。

球団オーナー側は損害を最小限に抑えたい

MLB事務局と球団オーナー側は、選手たちの年俸を追加で削減しない場合、50試合体制で2020シーズンを進行することを提案した。試合数を50試合前後に縮小してこそ、去る3月に合意した年俸削減案に沿って球団を運用できるという意味だ。

当時、選手会と球団オーナーグループは、試合数に比例した年俸にすることで合意した。つまり球団オーナー側の立場では、試合数が少ないほど支出も減る。今シーズンは無観客試合で行われる可能性が高いため、球団収入の大部分を占めるチケット販売、つまり観客入場の収益がない。試合数を減らしてシーズンを行うことが、球団オーナー側の損害を最小限に抑える道だ。

しかし50試合のシーズンは、野球の本質と大きくかけ離れている。少なくとも100試合を消化してこそ、強いチームと弱いチームを分けることができる。

トニー・クラーク委員長は「選手会は交渉が進展することを願う。ポストシーズンをキャンセルする代わりに、より多くの試合をするのも1つの方法だ。年俸の支給を延期する方法もある。最初からシーズンを翌年まで続けて、来年の年末にポストシーズンを行うのも方法になりえる」とし、「自分たちの価値を高めるために、イベントやテレビ出演を通じたファンとの出会いにも積極的に臨む」と述べた。

追加の年俸削減がなくても、1チーム当たり50試合体制という提案は受け入れられず、意味のあるシーズンにするために試合数を増やしたいと主張している。

MLB事務局は、来る7月4日を開幕日として予定している。しかしそのためには、球団オーナーグループと選手会の合意がなされなければならない。選手会が追加の年俸削減に強く反発しているなか、球団オーナーグループが別の提案をするのかが注目されている。

もしこのまま交渉が膠着状態に陥れば、7月4日の開幕は不可能だ。実際に何人かの球団オーナーは、2020シーズンを放棄する意思があるともされている。

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