韓国Kリーグ1部は「降格率25%」の12チーム制から拡大すべき?“監督の墓場”脱却に期待も、判定問題に懸念

2025年09月26日 サッカー #Kリーグ

12チーム制で運営されている韓国プロサッカーKリーグ1(1部)では近年、チーム数増加の必要性が議論されている。

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チーム数を増やすこと自体は悪くない。ただ、試合数が多くなれば、審判の判定をめぐる議論が今以上に頻繁に起こる可能性が大きい。

Kリーグを主管する韓国プロサッカー連盟は、Kリーグ1を現行の「12チーム制」から「14チーム制」に拡大する案を検討している。

9月23日、ソウルの漢陽(ハニャン)大学ではKリーグの主要懸案に関する公聴会が開かれ、ここでチーム数の調整に関する議論も行われた。

Kリーグ
(写真提供=韓国プロサッカー連盟)

現在のKリーグ1の降格システムはやや「奇形的」と言える。12チームのうち、最大3チームが降格する可能性があるからだ。

日本のJ1リーグでは20チーム中3チームが2部に降格する。イングランド・プレミアリーグやスペインのラ・リーガ、イタリア・セリエAも同様だ。それに比べて、降格率が「25%」に達するリーグは世界的に見てもKリーグが唯一と言って良い。

ちなみに、試合数自体はJ1などと同じ全38節で構成。第1節から第33節までを全12チーム3回総当たりで行った後、「ファイナルラウンド」として第34節から第38節までを上位(1~6位)と下位(7~12位)6チームずつ2グループに分け、各チーム5試合ずつ実施する。

ラスト5試合は完全に上位・下位で分断されるため、上位グループは降格の可能性が消滅し、優勝やACL出場権をかけて争う。一方、下位グループでは6位以上に浮上するチャンスがなくなり、熾烈な残留争いを繰り広げることになる。

そのため、Kリーグ1の大半のチームが「残留」の枠組みに縛られ、保守的なチーム運営をせざるを得なくなる。将来を見据えたマネジメントよりも、目先の1試合に勝つことが目標になってしまう。

生存競争があまりに激しすぎるが故に、今や監督の寿命は「ハエの命」にまで転落した。もはやKリーグは「監督の墓場」と化したと言っても過言ではない。現場からチーム数増加を訴える意見が出る背景もここにある。

例え14チーム制でも、うち3チームが降格となるのは国際基準から外れる。それでも、現行から2チーム増えることになれば多少の変化が起きるという見方だ。チーム数の増加は多くのプラス効果を生むと期待を集めている。

Kリーグ
(写真提供=韓国プロサッカー連盟)

問題は試合数だ。チーム数が増え、試合数まで増えることになれば、現在のKリーグで大きく問題視されている「判定問題」の議論がより拡大せざるを得ない。

近年のKリーグは“審判レベル”の指摘に頭を抱えている。特に、Kリーグ2(2部)における判定問題は深刻だという声が大きい。想像を超える誤審が繰り返され、プロの水準にふさわしくない試合運営で非難を浴びることが頻発しているのだ。

その大きな原因の一つが、試合数の増加だ。2021年のKリーグ2は10チーム体制だったこともあり、年間で計180試合を消化した。ただ、4年後の現在、14チーム制に拡大したKリーグ2は計273試合を行っている。試合数が急激に増えた結果、準備が整っていない審判まで投入せざるを得ない状況になってしまったというわけだ。

2部リーグは相対的に関心が低いため、小さな誤審は見過ごされる場合も多いが、1部リーグは違う。注目が集中する舞台であり、審判の試合運営はより重要になる。同じ誤審でも、1部リーグで起きればより大きく注目されるのは当然だ。

Kリーグ
(写真提供=韓国プロサッカー連盟)

審判業界の事情に詳しい関係者は、「1部リーグの試合数が増えたことで、2部で笛を吹いていた審判が1部に上がらざるを得ない状況になるのが一番心配なシナリオだ」とし、「力量が不足した審判が1部に入ることになるかもしれない。1~2年の間にKリーグの審判レベルが大きく向上するだろうか?非常に懐疑的だ。連盟はその部分を深く考慮すべきだ」と述べた。

今年のKリーグでは、優勝争いやスター選手の活躍よりも“判定問題”がより大きなキーワードとして浮上してしまっている。そうなってしまえば、リーグ全体のイメージやブランド価値の毀損は避けられない。

これを防ぐには、審判インフラを考慮した試合数の設定が必要と言えるだろう。それと同時に、審判インフラ改善のための韓国サッカー協会の積極的な支援と協力も欠かせないはずだ。

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