Kリーグの“ラブドール事件”に潜む韓国サッカー界の本質的な問題とは?

2020年05月24日 サッカー #Kリーグ

韓国サッカー界で起きた“ラブドール事件”は、Kリーグのビッグクラブであり、最も多くのマーケティング人材を持つFCソウルで発生した事態であるだけに、責任者および関係者の懲戒や問責で終わらせることではない。

【写真】韓国メディアも「国際的な恥」と落胆…“応援マネキン”騒動とは

劣悪な予算とマーケティング人材が足りない他クラブも警戒心を感じて、事態の本質を見極めなければならないだろう。

今回のラブドール事件は、昨年のユベントス対Kリーグ・オールスター戦で浮き彫りになった“クリスティアーノ・ロナウド不出場事件”とともに、韓国プロサッカー連盟とKリーグ・クラブが外部企業への十分な検証を怠ったために起きた代表的な最近の事例だ。

韓国プロサッカー連盟は5月20日、FCソウルのラブドール事件に関する賞罰委員会の懲戒案を発表した後、こうした指摘について「クラブも連盟も人材の限界とさまざまな制限の中で業務を進めている」と釈明した。

ただ、匿名を求めたとあるスポーツマーケティングの専門家とブランドマーケティング専門家は、それぞれ「マーケティング専門人材の不足」とプロスポーツクラブの「オープニングマインドの失踪」だったと指摘している。

人材問題はかなり前から指摘されている問題だ。

リーグを主管する韓国プロサッカー連盟事務局からして、各部署の重要担当者たちがこぞってほかのスポーツ団体へと転職してしまった。その抜けた穴を、クラブの主要スタッフたちよりも業務経歴が少なく、経験のない者たちで埋めたことを指摘されてきた。

またKリーグの主要クラブの中には、そもそもプロクラブとしての役割を果たすほどの人材構造を持っているのかという疑問もある。一部のクラブでは上層部と実務者間の不協和音によって、特定部署の専門人材がまったく関係のない部署に属している場合もある。

地域住民の生活の質に貢献しなければならないというプロスポーツ本来の価値を掲げ、広報・マーケティングの重要性を強調するが、その分野に特化した人材を配置することも少ない。

「マーケティングはサブ的位置づけという認識が強い」理由とは?

スポーツマーケティングの関係者は語る。

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