サッカー韓国代表の“二大エース”が欧州の舞台で存在感を消している。
パリ・サンジェルマンのMFイ・ガンイン(24)は現在、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で3試合連続欠場中だ。アストン・ヴィラとの準々決勝はホーム&アウェイともにベンチも出場なし。4月30日(日本時間)に英ロンドンで行われたアーセナルとの準決勝第1戦でもピッチに立つことはなかった。
試合は前半4分の先制弾を守り切ったPSGが1-0で勝利。ルイス・エンリケ監督はこの試合で交代枠3枚のみ使用し、イ・ガンインに出番を与えなかった。
現在のイ・ガンインは事実上の“戦力外”と言ってもおかしくない。
CLはPSGが最も重要視する大会だが、エンkリケ監督は絶対に落とせない準々決勝と準決勝で1分もイ・ガンインを起用しなかった。先発出場で体力を消耗した主力と比較しても、「起用価値がない」と判断したわけだ。
アウェイで先勝したPSGは、来る5月8日にホームで行われる第2戦で引き分け以上なら決勝進出が決まる。国内リーグ・アンではすでに優勝を決めており、CL制覇も現実味を帯びている状況だが、イ・ガンインの立場はますます厳しくなっている。
2001年生まれという若さを考えれば、出場機会を得られない現状に不快感を抱いてもおかしくはない。
そして、韓国サッカー界のもう一人のスーパースター、FWソン・フンミン(32)の状況も芳しくない。
ソン・フンミンは現在、足の負傷で戦列を離れており、直近の公式戦5試合連続で欠場している。5月2日にホームで行われたボデグリムトとのUEFAヨーロッパリーグ(EL)でも、チームが3-1と勝利したなかでソン・フンミンはベンチ外だった。
エースかつキャプテンが不在の状況で、トッテナムはリーグ戦3連敗と苦しんでおり、現時点で20チーム中16位に沈んでいる。
それでも、ELで決勝進出の可能性を残していることはポジティブ要素だが、トッテナム最高のスターであるソン・フンミンがその勢いに乗ることができないのは残念だ。
◇イ・ガンイン プロフィール
2001年2月19日生まれ。韓国・仁川広域市出身。身長174cm。大韓民国のサッカー選手で、サッカー大韓民国代表。幼少期に出演したKBSサッカーバラエティ番組『飛べ、シュットリ』で類まれなる才能を発揮し、“神童”として一躍注目を集めた。2011年にスペインに渡りバレンシア下部組織に入団し、2018年10月にトップチームで公式戦デビュー。2021年夏にフリーでマジョルカに加入、2023年夏にフランスのパリ・サンジェルマンに完全移籍。マジョルカ時代の同僚である日本代表MF久保建英(レアル・ソシエダ)とは同じ2001年生まれで、普段から仲が良いことで知られている。
◇ソン・フンミン プロフィール
1992年7月8日生まれ。韓国・江原道出身。身長183cm。大韓民国のサッカー選手で、サッカー大韓民国代表キャプテン。小学校と中学校ではサッカー部に所属せず、韓国代表経験のある父ソン・ウンジョン氏から直接指導を受けた。2010年にドイツ・ブンデスリーガのハンブルガーSVでプロデビュー。その後、2013年に移籍したバイエル・レバークーゼンで2年連続二桁ゴールを披露し、2015年にプレミアリーグのトッテナム・ホットスパーへと移籍。2021-2022シーズンにアジア人初のプレミア得点王に輝き、2023-2024シーズンよりキャプテンを務める。愛称は「Sonny(ソニー)」。
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