韓国サッカー実況の“レジェンド”と呼ばれた名物キャスターがこの世を去った。
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スポーツキャスターのソン・ジェイクさんは3月18日にこの世を去った。82歳だった。
遺族によると、ソン・ジェイクさんは昨年4月にがんと診断されたという。その後は闘病生活を続けたが、82歳で息を引き取った。
ソン・ジェイクさんの息子は「3年前に母親が亡くなった後、父親も苦しんでいたが、昨年にがんの診断を受けた。2人は情が深い方だった。治療はしたが最近になってがんが再発し、その後は手のつけようがない状況となった」と伝えている。
1942年4月11日生まれのソン・ジェイクさんは、1970年に地上波テレビ局MBCのアナウンサーとして活動を始めた。
以降は韓国代表の2度目のW杯出場となった1986年メキシコW杯から2006年ドイツW杯まで、6大会連続でW杯本大会の実況を担当した。韓国の中高年サッカーファンにとって最も馴染みのある実況者であり、1990~2000年代最高のサッカーキャスターに挙げられている。
特に、1997年9月28日に国立競技場で行われたフランスW杯アジア最終予選の“日韓戦”において、韓国が逆転となる決勝ゴールを決めた際に叫んだ「富士山が崩れています」というフレーズは、20年以上経った現在も“名実況”として語り継がれている。
このフレーズについて、ソン・ジェイクさんは生前にとあるテレビ番組で「日本の自尊心を傷つけたかった」と振り返っている。
その後、2000年代後半から活動を縮小していたソン・ジェイクさんだが、2019年に76歳という年齢でプロサッカーKリーグ2(2部)を通じてサッカー実況に復帰。2020年を最後にキャスターを引退した後は、家族と余生を過ごしていた。
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