新型コロナウイルス感染症が時とともに深刻化するなかで、世界のサッカー界でも生存のための動きが加速している。
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各国リーグの選手と指導者に続き、国家代表チームの監督も続々と給与減給を申し出ている。
国家代表チームの監督として初めて減給を提案した指導者は、スコットランド代表を率いるスティーブ・クラーク監督だ。クラーク監督は4月1日、スコットランドサッカー協会の財政負担を軽減するために、給与10%カットを決めた。
クラーク監督の決断に、同国サッカー協会会長とスコティッシュ・プレミアシップ会長なども減給に乗り出した。
ポルトガル出身で、コロンビア代表のカルロス・ケイロス監督も最近、コロンビアサッカー協会にコーチとともに減給を提案したことがわかった。
サッカー宗主国であるイングランドのガレス・サウスゲート監督も減給を決定。サウスゲート監督は、年俸の30%である100万ポンド(約1億3322万円)を削減する意思を示した。
各国のサッカー協会は、シーズンが中断されたり、開幕が延期されたりしたクラブに比べると、新型コロナによる打撃がまだ少ない。リーグ中断で財政的に大きな打撃を受けたクラブは、“破産説”が出回るほどの困難を経験している。
とはいえ各国のサッカー協会も、新型コロナの影響に神経を尖らせている。コロナの脅威が長期化する場合、財政への打撃が雪だるま式に増加する可能性があるからだ。
そもそも各国サッカー協会の主な収入源は、国家対抗戦といえる。しかし、すでに予定されていた3月のAマッチがキャンセルされ、6月のAマッチも不透明な状況にある。また各種の代表チームの試合が中止となっていることで、スポンサーシップ契約を満たすことも無理が出てきている。
韓国サッカー協会も非常経営体制を宣言し、3月に室長級以上の役員の給与を20%カットすることを決めた。
4月からは全社員の減給も考慮しているという。
サッカー韓国代表を率いるパウロ・ベント監督は現在、ポルトガルに留まっている。当初、3月に開かれる予定だったカタールW杯アジア2次予選のために韓国入りしようとしたが、全世界を襲った新型コロナの影響で帰国日が遅れた。
ベント監督の減給に関する話はまだ出ていない。
スコットランド代表監督、コロンビア代表監督、イングランド代表監督など減給を決めた司令塔は、いずれも自発的に決断を下した共通点がある。他者から押し付けられて年俸カットを受け入れたのではなく、困難な状況を勝ち抜くために自ら分け前を減らしたわけだ。
ベント監督も新型コロナによって全世界のサッカーが混乱に陥り、韓国サッカーも例外でないことをよく知っているだろう。ベント監督の年俸に関する決定は、本人が下すべき問題だ。
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