国際サッカー連盟(FIFA)が韓国サッカー協会(KFA)に懲戒処分を下す可能性が浮上した。
KFA関係者は10月2日、本サイト提携メディア『OSEN』に「9月30日、FIFAから公文書を受け取った事実が確認された」と明らかにした。
韓国政府の文化体育観光部(以下、文体部)は同日10時、政府ソウル庁舎別館でKFAに対する監査の中間ブリーフィングを行った。文体部は今年7月、KFAに対する基礎調査を通じて問題点を発見し、これを監査に切り替えて関連の疑惑を調査している。
この日、文体部はKFAの監督選任過程で規定違反、不透明な手続き、虚偽の報道資料配布などがあったとし、ユルゲン・クリンスマン前監督、ホン・ミョンボ現監督の選任過程が適切でなかったと発表した。
文体部は、クリンスマン監督の選任過程で国家代表戦力強化委員会が排除され、KFAのチョン・モンギュ会長が最終面接を直接行い、理事会の手続きを無視したと指摘した。
また、ホン・ミョンボ監督の選任過程では、イ・イムセン技術委員長が権限がないにもかかわらず監督候補者を推薦し、クリンスマン監督同様に面接過程も不透明に行われたと指摘した。
このように、サッカーに政治的介入が発生したことで、FIFAが「警告文」を送ったものと見られる。FIFAの定款第14条には、「各国サッカー協会は第三者の干渉を受けてはならない」という内容があり、第15条には「いかなる政治的干渉からも独立的でなければならない」という規定がある。
KFA関係者は「公文書は9月30日に受け取った。内容は『関連事項を注視している』ということで、FIFAの規定とKFAの義務について言及している」と説明した。
詳しい言及はなされなかったとはいえ、“警告性”のある公文書と言える。
FIFAは去る2015年、クウェート政府がスポーツ団体の行政に介入できるよう法を改正すると、クウェートサッカー協会に資格停止処分を下した。このため、クウェート代表は当時戦っていたロシアW杯2次予選の残り試合がすべて没収試合となり、加盟国の資格が停止されたことがある。
文体部は「KFAはホン・ミョンボ監督を選任する過程で、権限のないイ・イムセン技術委員長が最終的に監督候補を推薦し、面接過程が不透明・不公正になされるなど、まともに手続きを守らなかった」としつつ、「ホン・ミョンボ監督の選任過程で手続き的欠陥は発見されたが、ホン・ミョンボ監督と(KFAの)契約が無効だと判断することは難しい。政務的判断ではなく、内部討論を通じて決定された事案だ」と伝えた。
それとともに、「KFAの独立性を尊重されなければならない。専門的な分野だ。自主的に検討し、国民の世論と常識の観点から判断することを期待する」としていた。
一方、KFAは同日中に文体部の中間発表に対する立場文を発表。「定款・代表チームの運営規定は監督選任と関連して、さまざまな状況に対する規定・細則が用意されていない」とし、「明文化されていないことが進行されたとして、監督選任過程の結果・過程が一律で手続きに違反したと見ることは無理がある」と明らかにした。
また、クリンスマン前監督選任過程にチョン・モンギュ会長が不当に介入したという文体部の主張には、「会長の職務範囲と戦力強化委員会の役割に対する深刻な誤解から始まった」と強調。
ホン・ミョンボ監督選任過程で、イ・イムセン技術委員長がホン監督の自宅付近で会ったことについては、「外国人監督に会うために協会から4人(技術委員長、本部長、弁護士、通訳兼代表チームマネージャー)という人数が、数日間莫大な費用と時間をかけて彼らの滞在する欧州に出張する過程及び姿勢を、ホン監督の場合と比較しても、面談の方式は異なる可能性があるため特恵ではない」と主張した。
そのうえで、「代表チーム運営規定により、選任手続きを厳格に順守できなかった事実を認める。この間、監督やコーチ、トレーナーの契約事項が調整されれば、内部報告を通じて専任手続きを終えていた。現実により符合するよう、深度のある議論を経て該当規定を改正する」とし、理事会の承認慣行と関連した指摘には改善の意思を示した。
なお、文体部はKFAに対する最終的な監査結果を10月末に公開する予定だ。
(記事提供=OSEN)
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