大ブーイングで選手に“応援”要求された韓国代表公式サポーター、立場発表「協会と監督への抗議だ」【全文】

自国でのW杯最終予選でブーイングを浴びせ、選手から応援を要請された韓国代表の公式サポーター「レッドデビルズ」が、「協会長と監督に対する非難だ」と声を上げた。

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レッドデビルズは9月6日、SNSを通じて「レッドデビルズが誕生した瞬間から今まで、選手たちとすべての瞬間をともにし、いかなる瞬間にも“できないことを願って”、“負けることを願って”応援はしなかった」と強調した。

韓国代表は前日の5日、ホームのソウルワールドカップ競技場で行われた北中米W杯アジア最終予選グループBの初戦でパレスチナ代表と0-0で引き分けた。

試合終了直後には異例の光景が広がった。DFキム・ミンジェ(28、バイエルン・ミュンヘン)がレッドデビルズのいるゴール裏の観客席まで向かい、「自制してほしい」という手の動きをしたのだ。

レッドデビルズ「誤解からそのようなことが起きた」

実際、この日はレッドデビルズを中心に多くの観客が、韓国サッカー協会(KFA)やチョン・モンギュ会長を批判する横断幕を掲げた。さらには、試合中にも「チョン・モンギュ、ナガ(出て行け)!」と叫んだり、ホン・ミョンボ監督にもブーイングを浴びせたりしていた。

キム・ミンジェは試合後のインタビューで、「我々が最初からできなかったわけではないではないか。(試合後のジェスチャーの意味を)歪曲して、自分のSNSにまで(批判するコメントが)来ていた。できないことを願って応援する方が残念だったので申し上げた」と当時の状況を説明した。

また、「(野次が選手ではなく)協会と監督に対するものではないのか」という報道陣の質問にも「試合開始前から(ブーイングが)聞こえて、それが残念だったためそうした」とし、ブーイングの対象が誰でも関係なく、試合で不快さを感じたというニュアンスを明かした。

韓国代表
(写真提供=OSEN)国歌斉唱で韓国国旗を掲げるレッドデビルズ

ほかの欧州組も同じようなコメントを伝えた。

MFイ・ガンイン(23、パリ・サンジェルマン)は「大韓民国を代表する選手として非常に残念だ。(ホン・ミョンボ)監督と一緒に戦う最初の試合だったが、応援ではなくブーイングで始まった」とし、「選手は監督を100%信じて従わなければならない。監督が勝つサッカーを作ってくれると信じている。サッカーファンの皆さんも残念で腹が立つと思うが、たくさんの応援を送ってほしい」と伝えた。

キャプテンのFWソン・フンミン(32、トッテナム)も、「厳しい環境の中で最善を尽くした。自分たちで自分たちの敵を作ってはいけないと思う。(ファンの後押しが)相手を崩すために助けになることを、ファンの立場からも考えてほしい。応援をお願いしたい」と強調した。

こうした選手たちの“応援要請”が広く報じられると、レッドデビルズは6日10時頃にSNSで長文を投稿。

「キム・ミンジェ選手がN席(ホーム応援席)の方に来て、“良い応援をしてください!お願いします!”という短い言葉を残して帰った。選手と観客の間で口論はなかった」と説明するとともに、「切実に勝利を求めたキム・ミンジェ選手が、良い結果が出なかった残念さ、そして誤解からそのようなことが起きたようだ。ただ、表現の仕方と場所は非常に残念だ」と指摘した。

そして、「ここ数カ月間、公正と常識がない不通の韓国サッカー協会の行為に対し、声を最もよく上げることができ、注目を集められる場所がスタジアムだと思った」とし、「我々のブーイングと抗議は、偽りで一貫する協会と自ら本人の信念を裏切った監督に対する抗議とブーイングだった」と釈明。

それとともに、「本当に選手たちのことを考え、韓国国民のことを考えるのであれば、協会はこれに応じなければならない」と強調した。

一方で、サッカーファンに対しては「選手に対する叱責と非難を応援の声に変えてほしい」と伝えていた。

レッドデビルズ
(写真提供=OSEN)KFAやチョン・モンギュ会長を批判する横断幕を掲げるレッドデビルズ

以下、レッドデビルズの投稿全文。

韓国代表公式サポーター、レッドデビルズです。

昨日の試合は結果も結果ですが、試合後の別の話題でさらに論争になっているようです。

試合終了後、キム・ミンジェ選手がN席の方に来て「良い応援をしてください!お願いします!」という短い言葉を残して帰り、選手と観客の間で口論はありませんでした。

ここ数カ月間、公正と常識のない不通の韓国サッカー協会の行為に、レッドデビルズは声を最もよく出すことができ、注目してくれる場所、そしてレッドデビルズの本質と存在の理由である“選手たちのことは応援しなければならない”という考えで、周りの非難と批判のなかでもスタジアムN席のゴール裏で90分間、選手たちとともに戦い、泣き、笑いました。

我々のブーイングと抗議は、偽りで一貫する協会と自ら本人の信念を裏切った監督に対する抗議とブーイングです。

本当に選手たちのことを考えて、韓国国民のことを考えるのであれば、協会はこれに応じなければなりません。

レッドデビルズが誕生した瞬間から今まで、選手たちとすべての瞬間をともにし、いかなる瞬間にも「できないことを願って」「負けることを願って」応援はしませんでした。

切実に勝利を求めたキム・ミンジェ選手が、良い結果が出なかった残念さ、そして誤解からそのようなことが起きたと思います。ただ、表現の仕方と場所は非常に残念です。

すべての韓国サッカーファンにお願いします。

選手に対する叱責と非難を、これからはより素敵な選手になれるよう応援の声に変えていただき、残りの試合に集中できるように手伝ってくださるとありがたいです。

レッドデビルズはどんな場所でも常に選手たちとともにし、90分間、最後まで勝利に向かって走って一緒に笑えるように、これから相手を倒すためにどんな応援と行動が役に立つのか、もう一度深く悩んで応援したいと思います。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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