元メジャーリーガーのチュ・シンスにGルーキー投手たち、韓国プロ野球のOP戦は見どころ満載

3月20日から開かれる韓国プロ野球オープン戦は、いつにも増して見どころが多いようだ。

元メジャーリーガーのチュ・シンスがSSGランダースのユニホームを着て臨むデビュー戦をはじめ、“9億ウォン”ルーキーのチャン・ジェヨン(19、キウム・ヒーローズ)、“火の玉”左腕のキム・ジンウク(19、ロッテ・ジャイアンツ)、“特急”ルーキーのイ・ウィリ(19、KIAタイガース)など、前途有望な若者がマウンドに立つ。

ネームバリューやキャリアでチュ・シンスを凌ぐ韓国人メジャーリーガーはいない。MLBで16年間プレーしたチュ・シンスは、1652試合で通算打率2割7分5厘、OPS(出塁率+長打率)0.824、218本塁打、157盗塁、782打点、961得点という数字を残している。

また、アジア人野手最多本塁打を達成し、3度にわたって20本塁打・20盗塁を記録。アメリカの舞台でも特急リードオフマンとして活躍してきた。

新球団SSGランダースへの移籍で母国復帰をはたしたチュ・シンス

外国人選手がメジャーで契約延長に失敗したあと、再起を図って韓国に訪れるパターンとは異なり、チュ・シンスは昨シーズンも1番打者としてスターティングリストに名を連ねていた。

新球団でチュ・シンスに懸かる期待

SSGランダース入団を控えていた時期でも、複数のメジャー球団が獲得を画策したが、チュ・シンスは今年が韓国でプレーできる最後のチャンスだと思って母国復帰を選択したという。

チュ・シンスの獲得でSSGランダースは、瞬く間にポストシーズン進出候補という評価を受けている。アメリカと韓国における投手の違いを考慮しても、彼は30本塁打、OPS 0.900以上を記録するというのが専門家の見通しだ。

チュ・シンスはわずか2年前の2019年、キャリア最多の24本塁打を放っている。年齢を重ねたことでアジリティや守備力は落ちたとされているが、打席での存在感は全盛期に負けず劣らない。打球の質も優れており、2019年の平均打球速度は147.8キロで同部門上位8%に入っている。

この数値はメジャー球団が相変らずチュ・シンスにラブコールを送った理由でもある。久々の韓国での打席を控えるチュ・シンスはオープン戦初日の20日、昌原(チャンウォン)NCパークで行われるNCダイノス戦でカムバックを果たす予定だ。

3人のゴールデンルーキー投手

チュ・シンスが韓国のプロ野球ファンへ向けたプレゼントであれば、チャン・ジェヨン、キム・ジンウク、イ・ウィリといったルーキー投手は、韓国プロ野球の未来だと称したい。

キウム・ヒーローズのチャン・ジェヨン

3人ともオープン戦の登板を目標にコンディションを引き上げており、オープン戦で開幕1軍入りを目指して登板する予定だ。つまり、彼らのオープン戦登板は、今後10年間のKBOリーグの覇権争いを予告する前哨戦となるわけだ。

歴代2位の新人契約金を記録したチャン・ジェヨンは、3月17日のKTウィズ戦で初球から155キロの速球を披露した。練習試合期間中、3試合目にして初の無失点好投をし、キウム・ヒーローズに新たな英雄の誕生を予感させた。

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まだまだ投手としての完成度は100%ではないが、新鋭たちにチャンスを多く与えつつ、成長を促すキウム・ヒーローズのシステムを考えると、チャン・ジェヨンも日進月歩で進化するはずだ。

(写真提供=ロッテ・ジャイアンツ)キム・ジンウク

早くも即戦力の評価を受けたキム・ジンウクは、20日のキウム・ヒーローズ戦での先発登板が決まっている。ロッテ・ジャイアンツはキム・ジンウクのポジションを先発に定め、今シーズンを通して100イニング以内、1試合100球以下と投球数を早くも制限したそうだ。ともすれば過保護と言われかねない徹底したな管理体制の中、開幕ローテーション入りを目標にキウム・ヒーローズ打線を迎え撃つ。

イ・ウィリもまた、選抜ローテーション候補に名前を連ねている。すでに2度の実戦で安打を許さず、最速149キロの直球も見せたという。米テキサス・レンジャーズへと発った元エース、ヤン・ヒョンジョンの穴をある程度埋めることができれば、KIAタイガースでの未来も明るいはずだ。イ・ウィリもキム・ジンウク同様、オープン戦期間中に先発投手としてマウンドに上がる確率が高いとされている。

(写真提供=KIAタイガース)KIAタイガースのイ・ウィリ

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