観客解禁のKリーグで見られた“アウェーファン”の存在…懸念されるリスクと求められる自制

8月1日から有観客試合を再開させた韓国Kリーグは、アウェーファンの来場を良しとしていない。

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韓国プロサッカー連盟は有観客試合が始まる前、アウェーファンに「来場は自制してほしい」と要請した。長距離移動のためリスクが伴うのはもちろん、感染拡大を引き起こす危険性があるからだ。

観客動員再開を控え、各クラブはホームスタジアムに隙のない防疫措置を施した。社会的距離を保つための対策が取られ、総収容人数の10%以下のみを動員するなど、“防疫”が最優先課題とされた。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)​​​​​​釜山アイパークはチケット販売枚数を独自に「総収容人数の5%」に制限

とはいえ、実際にアウェーファンの来場を100%統制することまではできない。チケット予約販売はすべての人に開かれているため、手続きさえできれば誰でもチケットを手に入れることができる。アウェーチームのユニホームを着用しない限り、入場前の“フィルタリング”も不可能だ。

コロナ禍の観戦で懸念されるリスク

そのため、有観客試合の再開初戦にはアウェーファンと思われる観客が少なからず訪れていた。問題はスタジアム内での行動だ。

8月2日、Kリーグのとある試合でアウェーチームが先制点を決めた際、観客席の隅に座っていた一部のファンが歓喜し、席から立ち上がって拍手する姿が捉えられた。普段着の装いだったが、誰が見てもアウェーチームを応援しているファンであるのは明らかだった。

また、ほかの試合ではアウェーファンが観客席から選手の名前を呼び、応援する姿も確認された。

アウェーファンの来場は、感染とは別にさらなるリスクを生み出す危険性がある。他のファンとの衝突だ。

実際、同日の試合でアウェーチームの得点を喜んでいたファンの周辺では、他の観客がそのファンに向かって冷たい視線を送っていた。そのほか、後ろ指を指す観客もいた。

社会的距離を確保して観戦する水原ワールドカップ競技場の観客

Kリーグだけでなく、世界中のサッカーリーグでホームとアウェーの席は区分される。ときには警察などが動員され、衝突を防ぐこともある。ただ、中立地ではない以上、ホームとアウェーのファンが入り混じる姿はそう見られない。

幸いにも今回は衝突が起きなかったが、ライバル意識の強いチーム同士が対戦する場合には懸念される事態が起きかねない。

だとしても、アウェーファンの来場を完全封鎖したり、応援を規制したりする方法は存在しない。正常な方法で予約販売をしているため、入場を防ぐことはできないのだ。

連盟も切なる訴え「今は全員の努力が必要なとき」

ただ、アウェーファンもいわば一人の観客であるため、“応援”の側面から見れば批判する名分はあるし、ホームファンがそうした行動を“マナー違反”とみなす余地も十分にある。

“ウィズコロナ”時代の核心は新たな対応方法を築くことだ。

アウェーファンもKリーグを構成する大切な一員ではある。だが、感染リスクや衝突の恐れなどさまざまな要素を考慮すれば、今はアウェーゲームへの訪問を自制する文化が形成されなければならない。

強制ができないからこそ、ファン自身の自浄作用が求められる。成熟したファン意識がいつになく必要だ。

韓国プロサッカー連盟のイ・ジョングォン広報チーム長は、「申し訳ない気持ちで繰り返し要請するが、アウェーファンの来場自制をお願いしたい。今は全員の努力が必要なときだ。事故なくこの時期を乗り越えられてこそ、より多くの観客を集めることができ、アウェーファンも受け入れることができる」と述べた。

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