自ら体にタトゥーを入れたものの、後悔して除去しようとする韓国スターたちがいる。
タトゥーの除去には高額な費用と強い痛みが伴うが、それでも「元の体に戻りたい」という強い思いから、決断に踏み切る人も少なくない。
グループ1TYM出身の歌手ソン・ベッキョンは4月22日、自身のインスタグラムを通じて「自分の体に残っていた最後の“芸能人病”の痕跡であるタトゥーを、今日ついに初めて除去した」と報告した。
公開された写真には、手首から腕にかけて包帯を巻いた姿が写っており、足首や耳の裏にもバンドが貼られ、複数箇所の除去が行われたことがうかがえる。
ソン・ベッキョンがタトゥーを消そうと決めた理由は、「これからの人生で果たすべき役割が多い」からだという。現在は父親であり、夫であり、焼き鳥専門店の社長として働く彼にとって、社会的な立場への意識が高まったことも背景にあるのだろう。
また、「『ヤクザみたいでかっこいい』と言うルビンやルアン（子ども）に、胸を張って“タトゥーはダメだ”と言えるようになって良かった」とし、タトゥーを入れた過去の自分を「芸能人病」と表現する姿勢も印象的だった。
ソン・ベッキョンと同様に、タトゥーを後悔して除去を始めたことで大きな関心を集めたのが女優ナナだ。
2022年9月、映画『告白、あるいは完璧な弁護』の制作報告会に登場したナナは、肩から腕、太もも、足首、足の甲まで全身にタトゥーを入れた姿で登場し、強烈なインパクトを与えた。
後日、別作品のイベントでは「自分の意思で入れたタトゥー」と明かし、「いつか、なぜタトゥーを入れたのか話す機会があると思う」としながらも、「これはあくまで個人的な理由だった」と説明していた。
その後もSNSにタトゥー姿の写真を投稿していたナナだったが、2023年8月になって、一転して「除去を進めている」と明かし、注目された。
彼女はタトゥーを入れた理由として、「私は当時、メンタル的に大変だったのでタトゥーを入れた。私だけの感情表現だった。はたから見ると、すごく無知な方法だが、タトゥーというものが私の感情を解消できる唯一の方法だった」と語った。
さらに「今思えばバカみたい」と率直に述べ、「タトゥーを消すことに対する心残りはない」と伝えた。
ただ、タトゥーの除去は簡単にはいかないようだ。今年1月、ナナは自身のYouTubeチャンネルに動画を投稿し、様々な質問に答えた。
そこで「タトゥーを何回消しましたか？」という質問に、ナナは「半分に分けて30回以上消したと思う。今もまだ消している。あと何回残っているかわからない」と明かした。
また、「タトゥーをカバーしなくてもいいほど、ぼやけている」と現状について説明し、「（除去施術は）痛い。タトゥーを入れるより消すほうがずっと痛い。慎重に決めることをお勧めする」と視聴者に助言を送った。
ソン・ベッキョンやナナのように、ばっさりと決断してタトゥーを消す芸能人もいるが、一度は除去に踏み切りながらも、タトゥーへの愛着をにじませるような振る舞いを見せるケースもある。女優ハン・ソヒもその一人だ。
彼女は2020年のドラマ『夫婦の世界』でブレイクしたが、注目が高まるにつれてデビュー前の写真が拡散された。そこには、両腕に大きなタトゥーが入った姿が写っていた。
しかし芸能活動を始めた後、すべて除去。費用は約2000万ウォン（約200万円）にのぼったという。ハン・ソヒは「過去の私も今の私も変わらない。ただ、仕事を始めると制約が生じる。その変化に合わせて今の自分があるだけ」と淡々と語っている。
とはいえハン・ソヒは、たびたびタトゥーが入った姿を公開して話題を集めている。2023年8月には、体中をびっしりと覆った花や骸骨などのタトゥー入り姿が議論を呼び、所属事務所が「写真のタトゥーはすべてステッカー」と釈明する事態になったことも。
その後も本物か否か判別がつかないタトゥー姿をたびたび披露しており、今年1月には、脇腹に“花柄のタトゥー”を施した写真が再び関心を集めた。
入れるにせよ、消すにせよ、芸能人のタトゥーは常に注目の的だ。今後はソン・ベッキョンやナナのように、除去に踏み切るスターも増えていくかもしれない。
（文＝スポーツソウル日本版編集部）
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