東京で史上初の金メダル“ゼロ”…屈辱味わったテコンドー宗主国・韓国、パリ五輪で名誉挽回なるか

前回の東京五輪で史上初の“ノーゴールド”という恥辱を味わった韓国テコンドーが、「パリ五輪で愛国歌を響かせる」という意志で一丸となっている。

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パリ五輪のテコンドーは、本日(8月7日/日本時間)から11日まで男女計8つの階級で試合を行う。

韓国の“先鋒”は男子58kg級のパク・テジュン(20)だ。彼は本日(7日)、ベネズエラのヨハンドリ・グラナド(24)と準々決勝進出をかけて激突する。

パク・テジュンは今年2月に行われた国家代表選抜戦で、前回の2021年東京五輪の同種目銅メダリストかつ昨年の杭州アジア大会金メダリストのチャン・ジュン(24)を破り、パリ行きのチケットを手にした。世界ランキングは5位で、同29位のグラナドより高い。

パク・テジュン
(写真提供=OSEN)パク・テジュン

グラナドに勝利すれば、ロシア出身でAIN(個人の中立選手)のゲオルギー・グルツィエフ(23)とフランスのシリアン・ラヴェ(21)の勝者と準々決勝で対戦する。

準決勝まで進むことができれば、同階級で世界トップのチュニジアのモハメド・ハリル・ジャンドゥビ(22)と対戦する可能性が高い。

ジャンドゥビは昨年10月に行われた世界テコンドー連盟グランプリ第3シリーズで、チャン・ジュンを破り優勝したことがある。パク・テジュンとしては、メダル獲得への過程で最大の勝負どころになるものと見られる。

韓国は同階級の世界選手権で6度優勝経験があるが、五輪では一度も金メダルを獲得したことがない。現役時代に男子58kg級の“ワールドスター”として活躍したイ・デフン(32)も2012年ロンドン五輪では惜しくも銀メダルに終わった。

パク・テジュンが今回のパリ五輪で頂点に立てば、同階級史上初の韓国人金メダリストになる。何より、パリで名誉回復を目指す韓国テコンドーの足取りを軽くするものと見られる。

コロナに苦しめられた東京五輪

パク・テジュンに続き、8日には女子57kg級のキム・ユジン(22)が出場し、9日には男子80kg級のソ・ゴンウ(20)が韓国勢として初めて男子重量級に臨む。

そして、最終日(11日)には女子67kg超級のイ・ダビン(27)が“キャリアグランドスラム”に挑戦する。

イ・ダビンは2016年のアジア選手権、2018年のジャカルタ・アジア大会、2019年の世界選手権をすべて制覇。ただ、東京五輪は怪我の不運もあり、惜しくも銀メダルに終わった。

イ・ダビン
(写真提供=OSEN)イ・ダビン

今回、主要な負傷部位を考慮してオーダーメイド型のトレーニングを進めてきた彼女は、パリで“キャリアグランドスラム”に再挑戦する。

韓国テコンドーは前回の東京五輪で過去最多の6人が出場したが、銀メダル1個、銅メダル2個のみにとどまり、金メダルは0個という屈辱に終わった。 

新型コロナウイルス感染症の影響で、正常なトレーニングと大会出場を1年近く行えなかった影響が大きかった。最大のライバルとなる欧州の主要選手は自国の感染防止対策が早期に緩和され、容易に五輪への準備を進めることができた。

世界のテコンドーのレベルが上昇するなか、韓国は初めて苦杯をなめた。だが、今回のパリ五輪に向けてはスペインやフランスで合宿を実施。”テコンドー宗主国”の名誉を取り戻す準備は整った。

なお、パリ五輪・テコンドーの試合会場は、韓国勢が金メダル2個及び銀メダル1個と躍進を見せたフェンシングと同会場のグラン・パレだ。他競技の勢いに乗り、韓国テコンドーもパリの地で表彰台の頂点に立つことはできるだろうか。

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