日本国籍を放棄して韓国代表としてパリ五輪に臨む選手がいる。
柔道女子韓国代表のホ・ミミ(21)だ。彼女は本日(7月29日)、フランス・パリのシャン・ド・マルスで開催される柔道女子57kg級で初めてオリンピックの舞台に立つ。
ホ・ミミは今年5月、アラブ首長国連邦・アブダビで行われた世界柔道選手権大会の女子57kg級決勝で、世界ランキング1位の出口クリスタ(カナダ)を延長の末に破り、優勝した。
韓国女子選手が世界柔道で優勝したのは、1995年大会の女子61kg級チョン・ソンスク、女子66kg級チョ・ミンソン以来、実に29年ぶりの快挙だった。
韓国国籍の父と日本国籍の母を持つホ・ミミは、2002年12月9日に日本で生まれた。6歳で柔道を始めたという彼女は、2017年の日本全国中学校柔道大会で優勝しており、日本柔道の有望選手だった。
そんなホ・ミミは、2021年に亡くなった祖母の「ミミが太極マーク(韓国国旗)をつけてオリンピックに出てほしい」という遺言に従って、韓国の選手として生きていくことにした。彼女は独立運動家、ホ・ソク(1857~1920)の子孫でもある。
こうして「韓国女子柔道の新星」となったホ・ミミは、パリ五輪でも金メダルに最も近い選手の一人として評価されている。
彼女は「MBN女性スポーツ大賞」の5月MVPを受賞した際、「世界選手権の優勝で自信をたくさん得ることができ、ファンの応援に応えるためにも、オリンピックでも必ず金メダルを取りたい」と感想を述べていた。
そしてオリンピックを前に、大韓体育会を通じて「独立運動家の子孫がフランスの空に太極旗をはためかせにいく」と伝えた。女子柔道で金メダル獲得となれば、韓国では28年ぶりの快挙だ。
その可能性も十分にある。第2シードで16強戦に直行するホ・ミミは、世界ランキング1位の出口クリスタ(カナダ)、6位の舟久保遥香(日本)といった選手とは決勝まで対戦しない。
日本で生まれ育った韓国代表選手がフランスでどんな成果を上げるか、要注目だ。
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