「ゴール場面を実際よりも5秒遅れて見るなんて!!!」
韓国で2023 AFCアジアカップのオンライン・モバイル配信を引き受けている韓国のストリーミングサービス『Coupang Play』に対するサッカーファンの不満が高まっている。
ユルゲン・クリンスマン監督率いるサッカー韓国代表はサウジアラビアを破って準々決勝に駒を進めたが、Coupang Playを通じて視聴していたファンたちは5秒遅れでその決定的な場面を確認せざるを得なかった。
韓国でのアジアカップ中継は、テレビではtvNとtvNスポーツの2チャンネル、モバイルやオンラインはCoupang Playで行われている。ただ今回のアジアカップではオンラインで視聴する人口が増加し、Coupang Playで多くの人が殺到し、サーバー過負荷で遅延中継されたためだ。
これに対して韓国のオンラインユーザーたちは「オンラインコミュニティを見てネタバレされた」「Coupang Playが5秒程度遅れている。テレビが当然速いというが、ひどすぎるのではないか」などの物足りなさを残した。
Coupang Play側は『スポーツソウル』の取材に対して「中継が遅れるのは色々な影響を受けざるを得ないが、オンラインストリーミングなので、インターネット状態が影響を与えるほかはない」として「それでもCoupang Playは常に視聴者の皆様に最高の視聴経験を提供しようとしている」と明らかにした。
しかし最近、Coupang Playを筆頭に、TVING、Netflixなど様々なOTTサービスがスポーツストリーミング市場に参入しており、今回のようなサーバー遅延現象は今後も持続する展望だ。
韓国におけるプロスポーツ中継は1982年に国民の普遍的視聴権利を保障し、一つの楽しみを与えるためにスタートした。しかし、有料プラットフォームであるOTTサービスが中継権を独占しているだけではなく、インターネット接続状態などさまざまな要因のためにリアルタイム中継の醍醐味を守ることができなければ、国民に普遍的な視聴権利を保障できるのか疑問を抱かせる。
各家庭のインターネット状況が影響を及ぼすしかないというCoupang Play側の立場も当然だ。しかし、有料サービスである以上、個人の環境を責めることはできず、従来のテレビで見るような環境を提供できることが必要だろう。
なお、Coupang Playは大谷翔平らの出場が期待されるMLBワールドツアー・ソウルシリーズ2024公式開幕戦のプレゼンテーションパートナー、マーケティングパートナー、主管放映権社も務めている。MLB開幕戦では5秒ディレイが起きなければいいのだが‥‥。
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