とても優勝候補とは言えない結果だ。
サッカー韓国代表は1月25日、アジアカップのグループリーグ最終戦でマレーシアと対戦。FIFAランキング23位の韓国は、130位のマレーシアと打ち合いを展開し、ドローに終わった。
これで韓国は1勝2分、勝ち点5点となり、グループEの2位でベスト16に駒を進めた。
しかし、これ以上の恥があるだろうか。“優勝候補”と目され、64年ぶりにアジアのトップを狙った韓国だったが、FIFAランキングで100以上も格下のマレーシア相手に拙戦を繰り広げた。
この試合、クリンスマン監督は再び4-4-2をチョイス。チョ・ギュソン(26、ミッティラン)、ソン・フンミン(31、トッテナム)を前線に配し、チョン・ウヨン(24、シュツットガルト)、ファン・インボム(27、レッドスター)、イ・ジェソン(31、マインツ)、イ・ガンイン(22、PSG)が中盤を構成。そして4バックはソル・ヨンウ(25、蔚山HD)、キム・ヨングォン(33、蔚山HD)、キム・ミンジェ(27、バイエルン・ミュンヘン)、キム・テファン(34、蔚山HD)、ゴールマウスにはチョ・ヒョヌ(32、蔚山HD)が立った。
2-2の引き分けに終わったヨルダン戦の記憶を払拭し、グループ1位を狙ったユルゲン・クリンスマン監督。スタメンも3人を入れ替えたが、さほど影響はなかったようだ。
“トッテナムのキャプテン”ソン・フンミン、“PSGの主力”イ・ガンインを筆頭に、欧州組で構成された攻撃陣は鈍く、守備もマレーシアのカウンターに幾度となく襲われ、攻守ともに不安定さが際立っていた。
今大会、不安定な試合が続いている韓国代表だが、クリンスマン監督は昨年2月の就任以降、今大会で使用している4-4-2ではなく、4-3-3、あるいは4-1-4-1を主に使ってきた。本格的に4-4-2を取り入れ始めたのは、昨年10月に行われたベトナムとの親善試合(6-0)だ。
だが、その後のW杯予選では、シンガポール戦(5-0)は4-1-4-1、中国戦(3-0)には4-4-2と、一貫性が見られなかった。
そんなクリンスマン監督は昨年12月28日、アジアカップメンバー発表の際、グループリーグで対戦する3チームの分析に関する質問を受けていた。
彼は当時、「グループステージの相手国の分析は続けている。スタッフが現地に行って試合もチェックした。十分に情報を収集したし、現在もチェックしている。我々のスタートは良くなかったが、後半になればなるほど良い試合をした。望むサッカーができた」と順調であることを匂わせた一方で、「しかし、これまでの試合は重要ではない。グループステージ3チームに関する“宿題”は、ある程度終えた。どんなチームなのかは確認したが、まだ時間は残っているので、今後もチェックを続けて分析しようと思う」と油断はないとも強調していた。
そしてグループリーグが終わった今、クリンスマンが言及していた“宿題”の答え合わせをしみよう。
昨年下半期に突如採用し始めた4-4-2が、「グループリーグ3チームを分析した結果」と解釈できる。マレーシア戦は決勝トーナメント前の最後の試合ということもあり、今後を期待させる試合にしたかったはずだ。だが蓋を開けてみると、3試合で6失点を許し、合格点とは程遠い。クリンスマン監督の“終わった宿題”は内容が全てめちゃくちゃだったことが判明したのだ。
決勝トーナメント初戦で韓国は、グループFを1位で突破したサウジアラビアと対戦する。アジアの強豪であり、中東がホームであることを考えると、これまで以上に厳しい戦いになることは間違いない。
クリンスマン監督は秘策を繰り出すのか。それとも成す術なく散っていくのか。進退問題も関わってくるであろう一戦に注目したい。
(記事提供=OSEN)
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