ジュビロ磐田への完全移籍加入が決まったFW石田雅俊(28)に、韓国Kリーグの古巣ファンが惜別の声を寄せている。
磐田は1月5日、Kリーグ1(1部)の大田(テジョン)ハナシチズンから石田が完全移籍加入することを発表した。
石田は1995年5月4日生まれの28歳。市立船橋高校を経て2014年に京都サンガF.C.でプロデビューし、以降はSC相模原、ザスパクサツ群馬、アスルクラロ沼津にも在籍した。
その後、2019年にKリーグ2(2部)の安山(アンサン)グリナースに加入して韓国進出し、水原(スウォン)FC、江原(カンウォン)FCでもプレー。2021年夏より大田の一員となり、2023年シーズンまで2年半在籍した。
日本での成績はJ2リーグ通算45試合2得点、J3リーグ通算33試合3得点。韓国ではKリーグ1通算34試合6得点、Kリーグ2(昇格プレーオフ含む)通算102試合38得点を記録した。
石田は大田がKリーグ2を戦っていた2021年10月、リーグ戦でプロ初のハットトリックを達成した際、試合後のヒーローインタビューで「僕は今までのサッカー人生を通じて敗北者だと思っています。それでも、こうして人生を変えられる試合がいくつもあります。いずれにしても昇格、そのために人生を懸けてやりましょう。やります」と、隣にいた通訳を介さず、自らの韓国語で伝えたことがある。
すると、この発言がサッカー界を超え韓国全土で反響を巻き起こし、石田は一躍時の人に。以降、石田は“韓国で最も愛される日本人Kリーガー”として、大田に限らずKリーグ全体で人気の存在となっていた。
なお、磐田が加入を発表した同日、大田も公式インスタグラムで石田の退団を発表。
「マサ(Kリーグでの登録名)選手と一緒に過ごした毎回の瞬間がロマンに溢れていました。いつまでも忘れられません…。THANK YOU, NO.7 MASA」と別れを惜しみつつ、「もはや敗北者ではない、常に新しい夢を追うロマンと情熱に満ちた挑戦者。マサの新しい挑戦を熱く応援します」とし、石田にエールを送っていた。
石田の退団発表に、大田のファン・サポーターからは「あなたの挑戦をいつまでも応援しています」「マサ選手のおかげで幸せでした」「あなたのおかげで私の人生も変わりました。私の最愛の選手」「ありがとう、レジェンド」「日本に行ったら必ず試合を観に行きます」「絶対に忘れません」「Jリーグで成功して、いつかまた帰ってきてください」など、愛のあるコメントが多数寄せられていた。
2023年シーズンのJ2リーグを2位で終え、2年ぶりのJ1リーグ復帰を果たした磐田は、2024年シーズン開幕戦で昨季J1王者のヴィッセル神戸と対戦する予定だ。
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