イギリス衛星放送『スカイ・スポーツ』の名解説者が、韓国代表FWソン・フンミン(30、トッテナム)に人種差別的な発言をしたとして物議を醸している。
5月1日(日本時間)、イギリスメディア『デイリー・メール』は同日行われたプレミアリーグ第34節リバプール対トッテナムの試合後、『スカイ・スポーツ』解説のマーティン・タイラー氏がソン・フンミンのファウルに対し放った「カンフー(martial arts)」という発言が人種差別的だとし、非難を浴びていると報じた。
ソン・フンミンは今回のリバプール戦で先発フル出場して1ゴール1アシストを記録。これで今季リーグ通算10ゴール目とし、7シーズン連続となるプレミア二桁得点に成功したが、チームの3-4の敗北を防げなかった。
敗れたトッテナムは34試合を終えて16勝6分12敗の勝ち点54で足踏みし、来季UEFAヨーロッパリーグ(EL)出場圏外の6位をキープ。1試合未消化の5位リバプール(勝ち点56)とは2ポイント差、2試合未消化で来季UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位につけるマンチェスター・ユナイテッド(勝ち点63)とは9ポイント差に広がり、“トップ4”入りが事実上困難となった。
そんななか、ソン・フンミンに対するタイラー氏の発言がトッテナムファンを怒らせた。
『デイリー・メール』によると、タイラー氏はソン・フンミンが後半7分にリバプールのカウンターの場面でオランダ代表FWコーディ・ガクポ(23)を防ごうとした際、手を使ってファウルしてイエローカードを受けたことに言及。
そこで、ソン・フンミンのファウルを「カンフー」だとし、「ワオ」などといった表現も用いたことも強調した。
また、「トッテナムのサポーターは即座にツイッターなどを通じて、タイラー氏の発言を批判している」と伝えた。
多くのファン・サポーターはSNS上で「タイラーはソン・フンミンに謝罪しなければならない」「カンフーという発言は腹立たしく嫌悪的で、人種差別的だ」と声を上げていた。
もっとも、タイラー氏の“失言”は今回が初めてではない。
過去にはウクライナ代表GKヘオリー・ブスチャン(28、ディナモ・キーウ)がウェールズ代表との試合で足首を負傷した際、「(戦争に)参戦する軍人でもしろ」と発言した後、謝罪したことがあった。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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◇ソン・フンミン プロフィール
1992年7月8日生まれ。韓国・江原道出身。身長183cm。大韓民国のサッカー選手で、サッカー大韓民国代表キャプテン。小学校と中学校ではサッカー部に所属せず、韓国代表経験のある父ソン・ウンジョン氏から直接指導を受けていた。2010年にドイツ・ブンデスリーガのハンブルガーSVでプロデビュー。その後、2013年に移籍したバイエル・レバークーゼンで2年連続二桁ゴールを披露し、2015年にプレミアリーグのトッテナム・ホットスパーへと移籍。愛称は“Sonny(ソニー)”。
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