来年の東京を見つめる韓国プロスポーツの肩の荷が重くなった。
2020東京五輪に向けた韓国選手団の道のりが厳しい。開幕まで約9カ月に迫ったが、出場権の獲得が思うようにいっていないのだ。
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特に希望をかけていた球技で相次いで悲報が伝えられており、オリンピックに出場する韓国選手団の人員が過去に比べて少なくなるとの見通しも出ている。
韓国の選手団は、1988年ソウル五輪で開催国の資格を使い、401人が出場したことが歴代最多人数だ。その後、2012年のロンドン五輪まで250人前後を着実に派遣してきた。
しかし2016年のリオ五輪では205人に減り、1984年ロサンゼルス五輪(210人)以来、32年ぶりに最低規模となった。
そんなリオ五輪よりも少ないと予想される来年の東京五輪には、1970年代以来となる“100人台の選手団”という可能性も出てきている。
女子ホッケーは、9大会連続となるオリンピック出場がすでに消えた。10月27日に終了したスペイン・プレーオフ遠征2連戦ですべて負けたのだ。
女子ホッケーは1988年ソウル五輪から2016年リオ五輪まで本戦に出場してきた。銀メダルを2度獲得するなど、ハンドボールとともに韓国女子球技の“看板”だった。
最近は女子バスケ、柔道、ボート種目で、北朝鮮との“南北チーム”を推進しようとしたが白紙化され、本選出場権の獲得にも失敗した。
男子ホッケーは11月2~3日にニュージーランドとの対戦を通じて東京五輪進出に挑戦するが、ニュージーランド(世界ランキング9位)の戦力が韓国(16位)よりも上で、難しい試合になることが予想される。
男子ハンドボールも状況が良くない。10月27日、カタール・ドーハで開かれたアジア予選決勝で、中東の伏兵バーレーンに29-34で敗れ、東京五輪の直行チケットを逃した。
男子ハンドボールは去る8月、選手村で何人かの選手たちが飲酒して摘発され、戦力が落ちた。チョ・ヨンシン監督も管理責任を問われて辞任し、重要な時期に自滅した。リオ五輪出場に失敗した名誉を回復しようという計画は、2020年3月の最終予選に先送りされた。
最終予選は各大陸予選に僅差で脱落した国々が集まってオリンピック出場権を競う大会で、欧州の強豪たちと熾烈な競争を繰り広げなければならない。現在は女子ハンドボールが10大会連続出場を決めた状況だ。
球技種目の成績が振るわないなか、大韓体育会でも悩みが増えた。
オリンピック出場権と大会出入カード(AD)が比例して与えられる構造になっているため、チームスポーツである球技種目の東京五輪出場が挫折すると、役員、コーチなどを含めた韓国選手団全体の規模も減るしかない。
選手団スタッフの出入りに制約が生じれば、全体的な大会サポートにも問題が生じる。
大韓体育会の関係者は「1カ月前にも体育会で、団体種目の出場権を獲得すべきなのに心配だという話をしたことがある。チーム種目が出場権を獲得してこそ人員が増え、支援できるトレーナーも増える。メダル圏ではなくても、ハンドボールやホッケーで期待をしていたが残念だ」と話す。
そして「オリンピックに帰ってきた野球も予選が残っているし、サッカーとバレーボールは冬にアジア予選を行う。人気種目で頑張ってほしい」と語った。
今年は野球に期待をかけていいかもしれない。