彼が“怪物”と呼ばれる理由がわかる90分間だった。
ナポリの韓国代表DFキム・ミンジェ(26)は2月22日(日本時間)、アウェイのドイチェ・バンク・パルクで行われたフランクフルトとのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第1戦で先発フル出場。チームの2-0の勝利に貢献した。
キム・ミンジェが後方で堅固な守備を築いたなか、ナポリは前半40分にナイジェリア代表FWヴィクター・オシムヘン(24)のゴールで先制。後半20分にはイタリア代表DFジョヴァンニ・ディ・ロレンツォ(29)が追加点を挙げ、敵地で貴重な2点差勝利に成功した。
来る3月16日にホームのスタディオ・ディエゴ・アルマンド・マラドーナで行われる第2戦では、仮に1点差で敗れたとしても準々決勝に進むことができる。
フランクフルトでは日本代表MF鎌田大地(26)も先発フル出場したこの日、キム・ミンジェはタックル5回、クリア7回など持ち味の安定した守備を発揮し、相手の攻撃陣を封じ込めた。自身の守備力をいかんなく発揮した試合だった。
さらに目立ったもう一つの能力は「パス精度」だ。キム・ミンジェは計129回のパスを試みた。両チーム合わせて最も多くボールに触れた選手が、まさにキム・ミンジェだった。
成功率は驚異の96%で、計124回成功させた。いつにも増して正確無比なパスを通し、チームの攻撃の出発点としての役割を果たした。
後方でプレーするセンターバックだからこそパス成功率が高いこともあるが、キム・ミンジェは前線へのパスも積極的にチャレンジする選手だ。フランクフルト戦でもロングパスを6回成功させるなど、ボールを簡単に失わない長所を十分見せつけた。
もっとも、この1試合だけパス精度が高かったわけではない。キム・ミンジェは今シーズン、イタリア・セリエAで22試合に出場し、パス成功率90.2%をたたき出している。グループステージ含め全7試合に出場中のCLでも、85.8%と良好な数字を維持している。
現代サッカーでセンターバックに求められるフィジカル、スピード、技術、守備力、さらにはパス能力まで。そのすべてを兼ね備えた選手こそ、まさにキム・ミンジェというわけだ。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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