「むしろ以前よりも淡々としています。これまでは表出もして、それだけ意識もしましたが、今回は落ち着いて待ちながら準備したんです。そうしてこのように選ばれて、本当に嬉しいです」
始まりから尋常ではなかった。2019年の春季キャンプでプロのユニホームを着たばかりの高卒新人投手が巨砲を圧倒した。開幕1週間で“必勝組”に躍り出た。それほど球威が凄まじかったという意味だ。踊るように動くツーシームファストボールで次々と打者を打ち取った。
常に代表候補の一人に挙げられた存在だった。2019年11月のプレミア12から2021年東京五輪まで、予備エントリーには必ず彼の名前があった。だが、いずれも最終エントリーからは外されてきた。
それでも今回、プロ4年目にして実を結んだ。2023年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)を戦う野球韓国代表の最終エントリーに選ばれたサイドスロー投手チョン・ウヨン(23、LGツインズ)のことだ。