冬が来るたびに流してきた大きな汗が作り出した結果だ。プロ初年度に新人王を獲得し、常に必勝組に入っていたが、満足はしていなかった。
変化球の強化に投球プレートの位置変更まで、投手であれば誰でもする試みはもちろん、自身の身体を180度変える冒険まで強行した。特に1年前には過酷なほどに食事量を増やし、ウェイトトレーニングも重ねて増量に成功したが、この努力は球威増加につながった。
1年間でツーシームファストボールの平均球速は146.7kmから151.5kmに向上した。2022シーズンは35ホールドを記録し、ホールド王のタイトルも獲得した。
自然に、チョン・ウヨンのツーシームファストボールはKBOリーグを代表する魔球の一つに挙げられるようになった。米メジャーリーグのスカウトもチョン・ウヨンが登板するたびにスピードガンとカメラをセットし、こまめに報告書を作成した。
とあるナ・リーグ球団のスカウトは、「メジャーでも興味を感じざるを得ないボールだ。投球フォームからボールの動きまですべてが不慣れで威力的だ。以前から見守ってきたが、着実に発展する姿も印象的だ」とチョン・ウヨンを評価した。
チョン・ウヨン自身、究極的な目標は太平洋の向こう側にある。だからこそ、メジャーリーガーと対戦できる今回のWBCを重要視している。