「(キム・)ハソンさんが僕たちの試合を毎日見ている」と明かしたイ・ジョンフは、「そんなヒョンじゃないのに…。試合前にはご飯が食べられないほど、プレッシャーが大きいらしい。KBOのポストシーズンとは次元が違う雰囲気だそうだ」と笑った。
キム・ハソンの応援を受けたキウムは、同日の準プレーオフ第3戦を9-2で勝利し、シリーズ戦績でも2勝1敗とリードした。
後輩の活躍に刺激を受けたのだろうか。パドレスの主力遊撃手として地位を固めたキム・ハソンも、ポストシーズンで活躍を続けている。
20日(日本時間)、本拠地ペトコ・パークで行われたフィラデルフィア・フィリーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ第2戦で、キム・ハソンは5回裏に左前安打を放ち、ビッグイニングの開始を知らせた。
キム・ハソンはオースティン・ノラ(32)の適時右前打の際にヒットエンドランの作戦を完璧に遂行し、得点に成功。その後、ジュリクソン・プロファー(29)、フアン・ソト(23)の連続安打で同点に追いついた。
そして、二死満塁の状況でブランドン・ドゥルーリー(30)、ジョシュ・ベル(30)が適時打を放ち、同回だけで一挙7点を奪った。
先頭打者として出たキム・ハソンの好走塁が、チームメイトの猛打を引き出したわけだ。
キム・ハソンは打率こそ0.188に過ぎないが、ポストシーズン9試合で6安打と5四球を記録し、8得点を挙げている。パドレスの選手がポストシーズンで8得点したのはキム・ハソンが初めてだ。
死力を尽くした走塁プレーと、MLBトップクラスと評される完璧な守備は、キム・ハソンを“秋の男”に仕立て上げた。
MLBでフルタイムを消化したのに続き、ポストシーズンでも猛威を振るうのは、通常の体力であれば不可能なことだ。すべての体力と精神力を振り絞り、ポストシーズンを満喫しているのだ。つい2年前までは韓国でプレーしていたのだから、大舞台を戦う日々に食事が喉を通らないのは無理もないだろう。
1安打、1四球、1得点と存在感を放ったキム・ハソンは、来る22日にフィリーズ本拠地のシチズンズ・バンク・パークに舞台を移し、第3選を戦う。