新加入選手の特別なオフィシャル写真で、ファンと関係者から好評を集めてきた韓国Kリーグ1（1部）の蔚山現代（ウルサン・ヒョンデ）が、再び魅力的なオフィシャル写真を公開し、注目を浴びている。
蔚山現代は去る7月11日、今夏の移籍市場で獲得したハンガリー人FWマルティン・アダム（27）の入国とチーム合流に合わせて、世界最大規模の造船業を誇る親会社「現代重工業」でオフィシャル撮影を行った。
今回の撮影は、これまでのオフィシャル写真と同じく、特別な場所で特別な意味を込めて行われたが、特にはディテールとマーケティングに重点を置いて企画された。
身長190cm、体重95kgという巨体を誇るアダムは、蔚山現代の親会社である「現代重工業」を表現するのに最も適した選手だ。そのため、アダムを通じてクラブと親会社をアピールすべく、オフィシャル写真を撮影することになった。
しかし、これまでもDFチョン・スンヒョン（28、金泉尚武）、FWイ・ドンジュン（25、ヘルタ・ベルリン）、MFシン・ヒョンミン（36）らが親企業とともに独特なオフィシャル撮影をしたことがあり、ややもすれば、以前と代わり映えのない写真となりかねなかった。そのため、蔚山現代は撮影前から繊細に気を使っていた。
まず、現代重工業の文化広報チームの協力で、蔚山現代は現代重工業の蔚山工場を隅々まで調査することができた。船舶の「大型エンジン」だけでなく、船尾の下に位置するプロペラに力を伝える「クランクシャフト」工場内部、さらには現代重工業の全景を一望できる岩壁まで、ほぼすべての場所を歩き回りながら、良い写真を撮影するに適した場所を探し回った。
蔚山現代は背景だけでなく、ディテールな要素を確保するために足しげく工場を訪れた。実際、現代重工業の労働者が着用するアクセサリーの情報を把握するため、工場付近で情報収集をしたり、工場近辺の商店で小物を購入したりした。名札や保護具、安全装備のすべて、アダムのサイズと個性に合わせて用意されたものだ。
徹底的に、そして楽しく準備された撮影は順調に行われ、現場を見守っていた労働者も一緒に撮影に参加した。
撮影をともにしたチェ・スヨンさんは、「応援するチームの選手が、工場で同じ服装になって撮影をするとは思わなかった。楽しいイベントであり、会社とチームにより愛情を持つきっかけになると思う」と、撮影に参加した感想を伝えた。
アダムも休憩時間、労働者にサインをするなど、余裕をもって撮影に臨んでいた。
なお、アダムのオフィシャル写真を投稿した蔚山現代のインスタグラムには、ファンから「違和感ゼロ」「過去最高のオフィシャル写真」「映画のワンシーンみたい」といったコメントが寄せられていた。
今回のアダムの蔚山現代移籍は、ハンガリーサッカー界で大きな話題の一つとなっている。
現在、スイスのバーゼルで活躍中の同郷FWアダム・サライ（34）の後継者と呼ばれることもあって、アダムの移籍記者会見も行われたほどだ。
ハンガリーサッカー界の期待株だけあって、所属チームや韓国プロサッカー連盟のレベルを超え、サッカー協会主催で行われたインタビューでは、ハンガリー代表を率いるマルコ・ロッシ監督がアダムの移籍について直接言及、説明するほど、現地で多大な関心とイシューを呼び起こした。
蔚山現代はこうしたハンガリー国内でのアダムに対する関心に応えるため、異例ながら加入発表のニュースを11日17時が過ぎた時点で配布した。韓国より7時間遅い時差を考慮し、ハンガリーで円滑なメディア活動が行われるだけでなく、より多くの人々が蔚山現代とKリーグに関心を持つように誘導する次元の配慮だった。
また、これらの期待感やイシューに応えるため、蔚山現代は駐韓リスト・ハンガリー文化院とも手を組んだ。
SNSに掲載する動画や写真に、ハンガリー語のキャプションを記載するだけでなく、オフィシャル写真や映像、そして報道資料をハンガリー語に翻訳、再編集し、ハンガリー国内のメディアに正式に配布する予定だ。
蔚山現代は、監修と修正を経た魅力的なオフィシャル写真、映像の配布を通じて、ハンガリー国内でのKリーグとチームのアピールを積極的に行う。
なお、蔚山現代には、横浜F・マリノスからレンタル移籍で加入した元日本代表MF天野純（31）のほか、元ガンバ大阪の韓国代表DFキム・ヨングォン（32）などが在籍している。
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