アジアの舞台で新旧韓国代表“守護神対決”が再び繰り広げられることになった。蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)のGKチョ・ヒョヌ(30)と川崎フロンターレのGKチョン・ソンリョン(37)が、マレーシアの地で7カ月ぶりに再激突する。
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蔚山現代と川崎は4月15日、マレーシア・ジョホールバルのタン・スリ・ダトー・ハジ・ハッサン・ユヌス・スタジアムで行われるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)グループI第1節で対戦する。
この試合は、KリーグとJリーグをそれぞれ代表するクラブ同士のプライドをかけた対決と呼ばれている。
両者ともに今シーズン序盤、リーグ戦では首位を走っており、蔚山現代は9試合を終えて7勝2分と開幕無敗。川崎も10試合を終えて6勝2分2敗と巡航している。
両チームともに前線が好調だ。蔚山現代はリーグ最多の総得点数「15」を叩き出しており、元日本代表MF天野純(30)と韓国代表FWオム・ウォンサン(23)がチーム最多の各4ゴール、ブラジル人FWレオナルドが3ゴール、ジョージア代表MFヴァレリ・カザイシュヴィリ(29)が2ゴールと続いている。
一方の川崎も、J1リーグ18チーム中2位の総得点数「15」をマーク。看板ストライカーの元ブラジル代表FWレアンドロ・ダミアン(32)、さらにはFW知念慶(27)最多の各3ゴールで、ブラジル人FWマルシーニョ(26)やFW家長昭博(35)らが2ゴールで続く。
両チームの攻撃陣が活躍できる背景には、後方の心強い守備陣がいるにほかならない。そして、その中心にいるのが、韓国代表の“元守護神”チョン・ソンリョンと、“現守護神”チョ・ヒョヌだ。
2018年ロシアW杯で圧巻のセーブを連発し、韓国のドイツ代表撃破に大きく貢献して一躍時の人となったチョ・ヒョヌは、今季リーグ戦で8試合5失点と1試合当たり0点台の失点率を誇る。蔚山現代がDFキム・ヨングォン(32)を基点とする円滑なビルドアップサッカーを実現できている背景には、チョ・ヒョヌの存在感が大きい。
一方、2010年南アフリカW杯で韓国の決勝トーナメント進出に貢献したチョン・ソンリョンは、川崎の全盛期を率いる中心選手の一人だ。
Kリーグでは浦項(ポハン)スティーラース、城南一和天馬(ソンナム・イルファ・チョンマ/現・城南FC)、水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングスと渡り歩き、2016年から川崎に籍を移したが、昨季までに4度(2017、2018、2020、2021年)のリーグ優勝を経験した。
特に昨季は33試合出場でわずかに23失点と、1試合当たり平均0.69点という鉄壁を見せつけた。チョン・ソンリョンは日本で第2の全盛期を送っている。
チョ・ヒョヌとチョン・ソンリョンは昨年9月、蔚山文殊サッカー競技場で行われたACL決勝トーナメント1回戦で“善意の競争”を繰り広げた。
当時、蔚山現代と川崎はそれぞれの名声に相応しく、お互いにハイレベルな攻撃的サッカーを交わしたが、両守護神の大活躍によって延長戦含む120分間で得点が決まらなかった。
結局、勝敗はPK戦にもつれ、チョ・ヒョヌが川崎5人目のキッカー、家長のシュートを防いだことで、蔚山現代は準々決勝進出を果たした。
川崎にとって今回の対戦は雪辱の舞台でもある。激戦必至の“日韓対決”でチョ・ヒョヌ、チョン・ソンリョンの両守護神がどんな活躍を披露するかに注目したい。
■【動画】相手GK動けず…蔚山現代・天野純の“芸術的”フリーキック
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