2022シーズンの韓国プロ野球が開幕した。いわゆる“球春”の訪れだ。ただ、球場は満員の観客で埋め尽くされなかった。
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全10球団で行われる韓国プロ野球KBOリーグでは、開幕戦で5つの球場すべて売り切れに失敗した。
ただ、実際の現地は十分ににぎわっていた。売り切れ失敗に落ち込む暇はない。再び球場を満員で埋め尽くすには球界全体の努力が必要だ。
韓国プロ野球の開幕戦は去る4月2日に行われた。翌3日までの開幕シリーズ2連戦だ。
韓国プロ野球は今シーズン、初戦から観客を100%受け入れることを前々から発表していた。それだけに“全席完売”への期待が高まっていたが、結果として全球場で満員の事例は生まれなかった。
開幕日には5球場で合計6万6889人の観客が訪れたという。
球場別に見ると、ハンファ・イーグルス対斗山(トゥサン)ベアーズが行われた蚕室(チャムシル)球場では1万6271人、LGツインズ対KIAタイガースが行われた光州(クァンジュ)KIAチャンピオンズフィールドは1万6742人、サムスン・ライオンズ対KTウィズが行われた水原(スウォン)KTウィズパークは1万7057人、SSGランダース対NCダイノスが行われた昌原(チャンウォン)NCパークは8562人、ロッテ・ジャイアンツ対キウム・ヒーローズが行われた高尺(コチョク)スカイドームは8257人だった。
各球場の総座席数は、蚕室球場が2万5553席、KIAチャンピオンズフィールドが2万500席、KTウィズパークが2万席、NCパークが2万2112席、高尺スカイドームが1万7000席となっているだけに、どの球場も満員とならなかったことは残念だ。
開幕2日目の3日も、全席完売に成功した球場はなかった。蚕室球場が1万1345人、KIAチャンピオンズフィールドが1万124人、KTウィズパークが1万321人、NCパークが4813人、高尺スカイドームが6155人で、合計4万2718人。
相対的に、日曜開催の試合は土曜開催の試合よりも満員となる可能性が低いのが事実だ。
韓国プロ野球をめぐっては“危機”と表現する見方が多い。これは世論調査専門機関ギャラップが開幕前に実施したアンケート調査でも如実に表れている。
ギャラップによると、「全10球団のなかで最も好きな球団は?」という質問に対し、最多はサムスンとKIAの各9%となった。1位の球団選好度が10%を切ったのは史上初のことだ。回答者の半数近くに上る48%が、「国内に好きな球団はいない」と答えていた。
また、韓国プロ野球への関心度を問う質問では非情な現実が明らかになった。