本日(9月7日)、韓国ホームの水原(スウォン)ワールドカップ競技場で、2022年カタールW杯アジア最終予選グループA第2戦の韓国代表対レバノン代表が行われる。
両チームは2次予選でも同組に入り、2度対戦したことがある。
レバノンで行われた2019年11月14日の試合はスコアレスドローに終わり、韓国で行われた今年6月13日の試合ではレバノンが先制するも、韓国が相手のオウンゴールとFWソン・フンミン(29、トッテナム)のPKで逆転し、2-1で勝利を収めていた。
2次予選では1勝1分、通算対戦成績でも14試合で韓国が10勝3分1敗と大きく勝ち越しているが、楽観視してはならない。
レバノンは2次予選突破後の7月末、チェコ出身のイワン・ハシェック監督を新たに招へいした。
ハシェック監督は、現役時代にサンフレッチェ広島やジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド市原・千葉)などJリーグでも活躍。指導者転向後も2004年にヴィッセル神戸で指揮を執るなど、日本との縁が深い人物だ。
ハシェック監督の下、レバノンは8月9日から19日までの10日間、トルコでキャンプを行い、徹底的に組織力強化に取り組んだ。
そして、去る2日に行われた最終予選の初戦では、戦力でレバノンを上回るとされたUAEとのアウェーゲームを0-0に持ち込み、貴重な勝ち点1を奪取した。
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韓国が警戒すべきレバノンの選手は、キャプテンを務めるMFモハメド・ハイダル(31、アル・アヘド)だ。
国際Aマッチ67試合出場を誇るベテランのハイダルは、中央のMFを本職としつつも、状況に応じて多様なポジションを消化することができる。直近のUAE戦では右サイドハーフとして2列目に起用されていた。
ただ、韓国戦ではプレーメイカーの役割を果たす可能性が高い。というのも、デンマークやクロアチアなど欧州リーグでの経験が豊富なMFバッセル・ジラディ(28、アポロン・リマソール)が韓国戦に出場できないからだ。
ジラディは6月の2次予選で集中開催地の韓国行きの飛行機に乗り込んだ際、新型コロナウイルス感染が発覚したため、韓国戦に出場することができなかった。当時、10日間の隔離を経験したジラディは、今回もUAE戦を終えた後、韓国への入国を拒否した。
6月の韓国戦でゴールを決めたFWスーニー・サード(29、アル・ウィダット)も警戒対象の一人だ。所属チームでは左ウィングでプレーするサードだが、ハシェック監督体制のレバノンでは前線でも起用されるなど、その攻撃力が認められている。
そのほか、身長186センチのFWヒラル・エル=ヘルウェ(26、アル・ファイサリー)はジョーカーとしての活用価値が高い。
2試合連続でアウェーゲームを戦うレバノンとしては、UAE戦に続き韓国戦でも勝ち点1の確保が現実的な目標だ。
ハシェック監督は就任以降、4-5-1のフォーメーションを主に使用している。密集した守備で相手の攻撃を防ぎ、ボール奪取後は効率的なカウンターで得点を狙う戦術だ。
ただ、レバノンは2次予選6試合で8失点を記録した。日本のJ1リーグで活躍するDFジョアン・オマリ(33、FC東京)は不動のセンターバックだが、彼のパートナーを務める絶対的な選手がおらず、ほぼ毎試合で急造コンビが組まれている状態にある。
守備面の組織力が特段優れている方ではないだけに、韓国としてはFWファン・ウィジョ(29、ボルドー)やFWソン・フンミン(29、トッテナム)など強力な攻撃陣でレバノンのゴールをこじ開けたいところだ。
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