米メジャーリーグ、トロント・ブルージェイズに所属するリュ・ヒョンジン(34)が3年連続開幕投手に向けて本格的な準備に突入した。
ブルージェイズのチャーリー・モントーヨ監督は明言こそしていないが、4月2日に行われるニューヨーク・ヤンキースとの開幕戦に登板する投手はリュ・ヒョンジンで決定的だと言われている。地元メディアは、リュ・ヒョンジンが今季もブルージェイズ投手陣の中心だと強調している。
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「MLB.com」は3月6日(日本時間)、「未来を担う若手も所属し、ジョージ・スプリンガーとマーカス・セミエンを獲得したブルージェイズだが、リュ・ヒョンジンは依然として代替不可能な選手だ」とし、「リュ・ヒョンジンがブルージェイズで最も重要な役割を担っている」と説明した。
アメリカのスポーツメディア「The Athletic」も、「リュ・ヒョンジンとネイト・ピアーソンの健康が、今年のブルージェイズ先発マウンドの高さを決める」とし、ベテランエースと大物ルーキーのネイト・ピアーソンの活躍を予想している。
開幕戦に向けて準備は順調のようだ。リュ・ヒョンジンは3月6日、ボルチモア・オリオールズを相手に初の実戦登板を行い、2回を投げて1安打1四球2奪三振1失点だった。ソロホームランによる1失点をしているものの、ほとんどは狙ったコースに投げ込み、武器である制球力を存分に披露している。
本人も「難しさはなかった。ストライクだと思った球がボールと判定され、四球を与えただけだ。ソロホームランを1本許したが、特に問題はない」とし、好調さをアピールした。
先発投手はオープン戦に4、5回登板して調整したあと、開幕を迎えることが一般的だ。 リュ・ヒョンジンもこれから3、4試合で登板し、イニング数と投球数を増やしていく計画だという。
リュ・ヒョンジンは4月2日のヤンキース戦に照準を合わせ、逆算して調整を行っているようだ。ヤンキースとの開幕戦では、昨年のレギュラーシーズン最後の登板で好投を見せた姿を、モントーヨ監督も望んでいるはずだ。当時、リュ・ヒョンジンはヤンキースを相手に7イニング無失点でマウンドを守り、ブルージェイズは4年ぶりのポストシーズン進出チケットを手にしている。
リュ・ヒョンジンは2013年のメジャーリーグ進出初年度から開幕投手を務め、2019年からは2年連続で開幕投手に選ばれている。ロサンゼルス・ドジャーズに所属していた2019年の開幕戦では、6イニング1失点で勝利投手となり、ブルージェイズでのデビュー戦だった昨シーズンの開幕戦では4.2イニングで3失点だった。数字だけを見ると苦戦した印象だが、リードしている状況で投球数を守ったままマウンドを降り、ブルージェイズは開幕戦勝利を収めた。
リュ・ヒョンジンが4月2日の開幕戦に先発登板することとなれば、先輩である“コリアン特急”パク・チャンホを超え、歴代の韓国人メジャーリーガー最多開幕投手となる。パク・チャンホはドジャーズ時代の2001年、そしてレンジャーズ時代の2002年の計2回、開幕戦に先発登板している。
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