劇的なUEFAヨーロッパリーグ進出決定に、来シーズンの去就が噂される韓国代表FWソン・フンミン(28・トッテナム)の選択肢も広がった。
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トッテナムは、去る7月27日(日本時間)に行われたプレミアリーグ最終節のクリスタル・パレス戦を1-1のドローで終え、シーズンを勝ち点59(16勝11分11敗、得失点差14)の6位で締めくくった。
同日、チェルシーに0-2で敗れたウォルヴァーハンプトン(勝ち点59、得失点差11)とは勝ち点が並んだが、得失点差で上回り、トッテナムがEL出場権内である6位の座を確保した。
1~4位に与えられるUEFAチャンピオンズリーグ出場権こそ逃したものの、最悪の事態は免れた。
2013-2014シーズンのレバークーゼン時代から数え、来シーズンで欧州クラブ対抗戦出場がプロキャリア9シーズン連続となるソン・フンミンだが、周囲では去就が本格的に噂されている。
ソン・フンミンとトッテナムの契約は2023年6月まで。来年、韓国の数え年で30歳となる彼は、サッカー選手の全盛期を迎えることになる。
今シーズン、すべての公式戦通じて18ゴール12アシストを記録したソン・フンミンは、プロキャリア初の“リーグ10ゴール10アシスト”、“ゴール+アシストの合計30”と全盛期を証明するような活躍を披露した。
トッテナムとしてはソン・フンミン以外にもハリー・ケイン(27)ら主軸の攻撃陣を全員残したい考えだが、現実的には容易ではない。
まず、EL出場権を得たといっても、CL行きを逃したことが大きな痛手だ。両大会の賞金規模違いのみならず、放映権料やスポンサー収入にも影響が及ぶ。CL進出の失敗は、高額年俸の選手を手放すきっかけにならざるを得ない。
それに、トッテナムは新スタジアムの建設による膨大な借金を抱えている。新型コロナウイルス感染症の影響で財政が圧迫された状況も相まって、メンバー構成の改編は避けられないだろう。
トッテナムは現在、チーム最多の週給20万ポンド(日本円=約2700万円)を受け取るケインとタンギ・エンドンベレ(23)、3番目に多い14万ポンド(約1900万円)のソン・フンミンら全員に移籍説が挙がっている。
ケインにはマンUをはじめとする国内ビッグクラブが熱視線を送っているほか、ソン・フンミンにはドイツやスペインなど他国のビッグクラブが新天地候補に浮上している。
ただ、トッテナムとしては例えケインを放出したとしても、ソン・フンミンはチームに残す意志が固い。というのも、これまで彼が見せてきた絶大なパフォーマンスはもちろん、韓国スポンサーからの収入も大きいからだ。
とはいえ、全盛期を過ごすソン・フンミンとしては確実に優勝に挑戦できるだけのチーム、自身の価値をさらに認めてくれるチームへ移るのを検討しても良いはずだ。
今シーズン、彼はジョゼ・モウリーニョ監督の下で守備的な役割を多く与えられた。それでも、攻撃時には鋭い決定力やパスセンスでゴールとアシストどちらも数を増やすなど、欧州トップクラスの選手として安定的な活躍を披露した。
トッテナムが劇的なEL出場決定を果たせただけに、ソン・フンミンの目の前には残留も含めて去就の選択が複数並んでいる。アジアを代表するストライカーの決断を、多くのサッカーファンが注視し続けている。
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