新型コロナウイルス感染症の影響で中断を余儀なくされている欧州ビッグリーグだが、政府当局の懐疑論によってリーグ再開に暗雲が立ち込めている。
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昨月中旬を最後に、欧州の大半の国内リーグは現在も中断状態にある。オランダやベルギーではシーズンの早期終了が決定した。
だが、5大ビッグリーグ(スペイン、イングランド、イタリア、フランス、ドイツ)は依然としてシーズン再開に重点を置き、新型コロナの事態終息を待ち望んでいる。
最近ではスペインやイングランドで選手の個人練習が許可されたことで、リーグ再開に希望を見出す声も挙がっている。とはいえ、各国政府は慎重な立場を堅持している。新型コロナの事態はスポーツに限られた問題ではないため、リーグ再開には政府の承認が必要だ。
そんな中、スペインとイタリアで政府当局者がプロサッカーのリーグ再開に否定的な見解を明かしている。
4月27日(日本時間)、スペインのサルバドール・イジャ保健相大臣は「現段階では夏前にラ・リーガを再開できるとは言い難い。私がそう話すのは軽率なことだ」と慎重な姿勢を示した。
事実上、政府が6月以内のリーグ再開を容認しないという反応ともとらえられる。5月29日、6月7日、28日をリーグ再開の候補日と定めているラ・リーガ側とは距離感は遠い。
イタリアも状況は同じだ。封鎖措置の段階的緩和は行われても、セリエAの再開には時間を要するものとみられている。
ジュゼッペ・コンテ首相は去る4月26日、現地メディア『ラ・レプッブリカ』とのインタビューで「来月4日からはすべての経済活動を再開させる。追加の封鎖措置が必要だとは思わない」と明かした。
封鎖措置の緩和によって、セリエAでは来月4日から個人練習、18日からはチーム練習が解禁となる見通しだ。ただし、試合を開催する場合、大規模スポーツイベントに該当するため、来年1月までは無観客で行わなければならない。
現在、セリエAは6月初めのリーグ再開を目論んでいるが、政府の考えは異なるようだ。イタリアのスポーツ相ヴィンチェンツォ・スパダフォーラ議員は、「状況が複雑で疑問も多い。セリエAの今シーズン再開を確信できない」と話す。
加えて、コンテ首相は封鎖措置の段階的緩和以降も、9月まで学校を閉鎖する旨を明かしている。
新型コロナ防疫が評価されている韓国では、来月初めから一部の学年に限り段階的なオフライン授業を開始予定だ。
部分的ながらも学校が正常化される時期に、プロサッカーやプロ野球も開幕を迎える。こうした点からも、学校の閉鎖有無とプロスポーツの再開は少なからず関係性があるものとみられる。
欧州のビッグリーグが今シーズンを無事終えられるか、その判断には時間を要するだろう。
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