“東南アジア市場開拓”でJリーグと対照的なKリーグの現状とは?

Jリーグが東南アジア市場開拓の必要性を端的に示している。

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去る2014年から、Jリーグは東南アジアサッカー市場開拓で先陣を切っている。東南アジア出身選手の獲得を促進する“Jリーグ提携国枠”も新設し、多くの有望株を日本に迎え入れている。

なかでも、北海道コンサドーレ札幌のタイ代表MFチャナティップ・ソングラシン(26)は目覚ましい活躍を披露し、2018シーズンのJリーグベストイレブンにも選出された。

ソングラシンの活躍以降、Jリーグの多くのクラブがタイ出身選手を獲得。これに伴い、タイの大手放送局『トゥルー・ビジョン』でもJリーグの放映が始まるようになった。

着実にタイ市場を攻略しているJリーグは、新型コロナウイルス感染症の影響で中断中の今も、海外ファンのためのコンテンツを創出している。

4月20日、日本の複数のメディアによると、Jリーグで活躍中のタイ出身選手たちを集めてソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)ライブを行ったという。

このライブでは最大30万人のユーザーが接続し、視聴していた。Jリーグで活躍する大半のタイ出身選手は代表にも選ばれていることから、タイでは彼らの一挙手一投足に多くの関心が集まっている。

東南アジアは6億人の人口が密集する潜在力豊富な市場だ。ここにどこよりも早く着手したJリーグが、今も地道に市場の開拓を図っている。

ならば、隣国の韓国Kリーグはどうだろうか。

発足初期に活躍した東南アジア出身選手はいたが…

Kリーグの東南アジア市場開拓は、依然として足踏み状態にある。

過去にはラッキー金星(現・FCソウル)でプレーしていた元タイ代表FWピヤポン・ピウオン(60)が、1985年にKリーグ得点王(12ゴール)とアシスト王(6アシスト)を獲得し、チームの初優勝に貢献した。

しかしそれ以降、タイ市場を狙ったマーケティングは続かなかった。

最近ではベトナム市場に着手し、ルアン・スアン・チュオン(24・現ブリーラム・ユナイテッド)が仁川ユナイテッドFCや江原FC、元水戸ホーリーホックのグエン・コン・フオン(25・現ホーチミン・シティFC)も仁川ユナイテッドFCでプレーした。

仁川ユナイテッドFC時代のグエン・コン・フオン

しかし、ここでもKリーグは彼らをマーケティング面で生かすことはできなかった。それでも、ベトナム現地のサッカーファンはKリーグに進出した有望株の活躍を見守っていたようだ。

こうした需要を受け、韓国プロサッカー連盟は2020シーズンから“東南アジアクォーター”を新設した。

だが、創設元年の今シーズン、この制度を積極的に活用したクラブはいなかった。

正確にいえば“ゼロ”だったのだ。

新型コロナの影響でKリーグ開幕が遅れている状況ではあるが、すでに各クラブは選手構成をある程度終えたいたため、新たに東南アジアの選手を獲得することはなかった。

Kリーグ市場の発展のために設けられた新制度にもかかわらず、これを活用したクラブが1つもなかったのは残念だ。

いずれにせよ、Kリーグで“第2のピヤポン”と呼ばれるような東南アジア出身選手が現れることを願うばかりである。

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