韓国代表は3月25日、ホームの水原ワールドカップ競技場でヨルダン代表との北中米W杯アジア最終予選第8節を戦い、1-1で引き分けた。
日本と同じくホーム2連戦を戦った3月の最終予選で、韓国は20日のオマーン戦(1-1△)含め2試合ともドロー決着。
チームはDFキム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン)が負傷で招集外となり、MFイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)もオマーン戦での左足首負傷でヨルダン戦を欠場するアクシデントもあったとはいえ、世界最速で本大会出場を決めた森保ジャパンと対照的な結果には韓国国内でも厳しい声が飛んでいる。
チケット全席完売、4万1532人が詰めかけた会場では観客席3面を「1986に始まった夢」「11th KOREA」「2026行ってみよう」と書かれたコレオグラフィーで覆うファンの心強いサポートもあった。
そんなホームゲームでの引き分けに、キャプテンのFWソン・フンミン(トッテナム)も報道陣に「結果があまりにも残念なのは事実だ。我々が学ばなければならない点が明確にある」と悔しさを吐露していた。
もっとも、「我々がまだグループ1位にいるのは事実なので、最後までその位置を維持できるよう最善を尽くして努力する」とソン・フンミンが語ったように、韓国はここまで4勝4分の無敗、勝ち点16でグループB首位をキープ。
さらには、裏でイラクがパレスチナに敗れ3位(勝ち点12)に転落したことで、韓国は次回6月5日に行われるイラク戦で引き分け以上に終われば、11大会連続12回目の本大会出場が確定する状況となった。
では、ホン・ミョンボ監督はヨルダン戦を終えて何を語ったのか。試合後会見での指揮官の一問一答は次の通り。
◇
―試合の感想は。
直近3試合連続で引き分けに終わってしまったが、すべて私の責任だ。ファンの方々に申し訳ない。選手たちは短い準備期間だったにもかかわらず、ピッチ上でしっかりと表現してくれた。
前回のオマーン戦で足りなかった部分について選手たちと話し合ったが、今日はそれがよく出ていた。特にイ・テソクは、相手の10番(ムサ・アルタマリ)のカウンターをよく抑えていた。ファン・インボムも非常に良く試合をコントロールしてくれた。時折ミスはあったが、組織的に崩れるような場面は見られなかった。
―最終予選は無敗で1位を走っているが、ホームゲームでは1勝3分と低調だ。
アウェイでは良い結果を出しており、得点も多く、パフォーマンスも良かった。しかし、ホームでは結果が出せていない。選手たちが過度にプレッシャーを感じていたり、集中しきれていないような雰囲気があるように思う。
正確になぜホームで勝てていないのかは見つけられていない。(欧州組の時差など)コンディションの問題もあるだろう。今後は改善しなければならないし、成長するしかない。その方法しかない。
―ホームで集中できない“雰囲気”とは。
正確にはわからないという意味だ。欧州から来た選手たちは、どうしてもコンディション面やさまざまな準備過程で難しさを感じる。そうしたすべての要素が影響しているのだと思う。
―(負傷から回復した)ファン・インボムが予想より長い時間プレーしたが。
試合中は継続的にコミュニケーションをしていた。我々としては70分程度を想定していたが、本人は「まだプレーできる」と伝えていた。ただ、最終的には自ら望んで交代した。
―パク・ヨンウが致命的なミスをした。中盤の変化も念頭に置いているのか。
代わりとなる選手を見つけることが重要だが、まだ見つけられていない部分がある。パク・ヨンウは以前のアジアカップでも(ヨルダン戦で)ミスがあり、今日も同じような場面があったが、その場面だけで判断するのは過剰だ。
ファン・インボムとの(中盤での)コンビネーションなどを想定し、1~2日程度のトレーニングで臨んでいる。現時点では最も良い組み合わせだと思う。もちろん、パク・ヨンウ本人がより集中力を持たなければならない。
―最終予選の成績が期待よりも低調だという評価もある。
ファンの期待に応えられていない点については申し訳なく思う。特に、ホームゲームで勝利できなかったことが申し訳ない。ただ、全体的に見て、(ホームで)1~2試合は勝たなければならなかったが、そうできなかった。
その他の面では、選手たちは最善を尽くしている。例えば、当初から懸念されていた厳しい中東遠征では良い結果を出すことができた。
―戦術的には主導していたが、試合中盤にはヨルダンに勢いを与える場面もあった。
スタートから準備していたコンセプト通りに試合を上手く運べた。(先制点となった)セットプレーも上手く決まった。だが、試合中盤に失点してからは、少しずつヨルダンに流れが移った。当然、サッカーにおいて失点したチームは攻撃的に臨むしかないが、我々がその状況でもっとしっかり耐えなければならなかった。
―ソン・フンミンが後半、主審の判定へ抗議する場面が多かった。ヤザン・アルアラブのハンドのVARもあったが。
選手たちには常に主審の判定について話をするが、それは予測できないことだ。審判の判定に左右されることを気にするなと伝えている。徹底的に無視して、自分たちのプレーをしようと伝えている。
ただ、今日は時折そのような場面(抗議)が出た。ピッチ上でプレーする人間はフラストレーションが溜まるかもしれないが、何も考えずに試合をしなければならないと思う。
―密集した守備への対応に引き続き苦戦している。
密集した守備を崩す方法はあるが、時間がかかるものだ。初戦(オマーン戦)に比べると、今日は改善された。サイドからの突破や2対1のパス、スペースへの侵入などが見られた。だが、結果的にはフィニッシュを決めなければならない。その部分がうまくいかなかった。結果は常に監督の責任だ。ただ、ピッチに立った選手たちからはポジティブな要素も感じた。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
Copyright @ 2018 Sportsseoul JAPAN All rights reserved.
前へ
次へ