韓国でもデルタ株蔓延で「8月には“2300人台”まで増加」の危険性、20~30代の感染率も上昇

韓国政府は国内における新型コロナの拡散傾向が持続していることを受け、8月中旬には1日あたりの感染者が2300人台まで増える可能性があると見通した。

韓国の疾病管理庁は7月12日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領主宰で開かれた首都圏特別防疫点検会議にて、以下のような内容を盛り込んだ「首都圏における新型コロナの状況分析・展望」を報告した。

疾病庁は最近の国内状況について、「第3次流行以降、長期間累積した感染源と感染力が強いデルタ株の増加で、相当期間流行が持続する可能性がある」と分析。特に「実効再生産数が1.22程度という現状が続く場合、8月中旬には1日あたりの感染者数が2331人まで増加したあと、減少すると予想される」と明らかにした。

現在のような状況が続けば、8月中旬には1日あたりの感染者が2300人台まで増えるというのが、韓国政府の見通しだ。

実効再生産数も右肩上がりの状況

ただ政府は首都圏における「社会的距離確保措置」第4段階が効果を収め、状況が安定的に統制されれば、2週間後からは感染者が減り始め、8月末ごろには1000人を下回ると期待している。

ソウル市内

疾病庁は続いて、「感染が強力に統制される場合、当面は現水準の増減を維持するが、2週間後からは減少し、8月末には600人大規模に減少する」と予想した。

実効再生産数は感染状況を示す指標の1つで、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す指標だ。韓国では6月中旬以降、週ごとに0.88、0.99、1.20、1.24と上昇曲線を描いてきた。この数値が1以上になると「流行拡散」、1未満なら「流行抑制」をそれぞれ意味する。

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韓国政府は今回の第4次大流行が、1~3次とは異なると見ているようだ。疾病庁は「第3次流行から約半年にわたって、300~600人の患者が発生しており、感染経路の未確認事例が25%前後を維持されてきた状況で、第4次流行が始まった」と分析。

若年層の感染が顕著

今回の第4次大流行の特徴の1つは、社会活動が活発な20~30代を中心に、若年層・壮年層で多くの感染者が発生したことである。第3次流行当時は、20~30代の感染率が26.0%ほどだったが、最近では41.9%にまで上昇している。

反面、相当数が1回以上ワクチン接種を受けた60代以上は、感染者の割合が29.6%から8.3%へ大幅減少した。

従来のウイルスより感染力が強いデルタ株の勢いも尋常ではない。最近(7月第1週目)韓国首都圏で発生した感染者のうち、デルタ株が検出された事例はおよそ26.5%で、1カ月前の6月第2週目の2.8%と比べると10倍近く急増している。

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