韓国では、2020年に起きた自然災害などの影響で、リンゴや梨の価格が高騰しているそうだ。
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ユニークな果物の人気が高まり、リンゴや梨などの果物品目が、旧正月や秋夕（チュソク=旧暦8月15日）などの祝日のプレゼントはもとより、一般販売からも追い出され、栽培面積が減ったことも大きいとされている。
韓国農村経済研究院は4月13日、昨年は長い梅雨などの影響でリンゴや梨などの出荷量が減り、主要果物の価格が当分上昇すると予測した。
2021年3月のふじりんご卸売り価格は10kg当たり3万9400ウォン（約3940円）で、昨年同月の2万6700ウォン（約2670円）より47.6%上昇している。
2021年4月は同年3月とほぼ同じか、より高い3万9000～4万3000ウォン（約3900～4300円）台を記録するものと予想されたが、ふじりんごの卸売り価格は昨年4月、10kg当たり2万8600ウォン（約28600円）だった。
今年はぶどうを除いた主要果物の栽培面積が減少している。ぶどうはシャインマスカットの人気に伴い、栽培面積が増えたとされている。研究院はぶどう栽培の面積が昨年より1.5%増えるものと見込んだ。
農業観測本部の消費者調査によると、シャインマスカットを知っているという消費者の割合が、2017年の38.2%から昨年は83.6%まで上昇。そして購買経験のある消費者のうち、満足したという回答の割合は73.1%となり、不満だったという回答者の4.2%より17倍も多かったとしている。
事実、流通チャンネルでもシャインマスカットの売上げは持続的に上昇傾向を見せている。韓国の小売り大手「イーマート」のシャインマスカット売上を見ると、2019年対比89.5%、2020年1月から7月まで236.7%上昇するなど、毎年高成長を維持しているとのことだ。
また、果物のギフトセット全体の売上で、りんごや梨など、伝統的に人気の高かったフルーツギフトセットの割合は、2017年の旧正月59.7%から、昨年秋夕55.1%まで下がったが、シャインマスカットの売上の割合は、前の秋夕に比べ10%近く増加し、今年の旧正月は12%も占めたという。
このようにシャインマスカットの人気が高まり、ブドウ栽培面積は増加したものの、ほかの主要果物栽培面積は減少傾向にある。リンゴが3万182ha、梨が8849ha、みかんが1万99979haで昨年よりもそれぞれ1.6%、2.7%、0.6%減る見通しだそうだ。
柿と桃は昨年よりも、それぞれ1.7%と1.2%減少した8259haと2万197haと推算された。
需要が一部減少したものの、リンゴ価格が強気を見せているのは、気象悪化で作物の育成が低迷し、2020年産ふじりんごの生産量と貯蔵量がいずれも前年より減少したためだ。ふじりんごの出荷量は今月に比べ34.1%、5月以降は26.2%減少すると予想されている。
今月の梨の価格は昨年より2倍程値上がりするそうだ。今年3月の梨の卸売り価格は、1年前の3万7300ウォン（約3730円）よりも、76.7%上昇した15キロ当たり6万5700ウォン（約6570円）だった。
昨年は長い梅雨で貯蔵がうまくいかなかった上に、皮の染みなどが生じ商品性が落ちたため、今月の出荷量は昨年より38.8%、来月以後には33.1%減少する見通しだ。これにより、今月の卸売り価格は昨年（15キロ基準で3万6000ウォン、約3600円）の2倍となる6万8000～7万2000ウォン（約6800～7200円）になるとの観測が出ている。
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