100億ウォン(約10億円)規模の詐欺容疑で裁判にかけられた“偽水産業者”に、懲役7年の実刑が確定した。
実行犯は、法曹界、警察、政界、マスコミ、芸能界まで、各界隈で金品と賄賂を提供した疑惑も明らかになり、波紋を呼んだことがある。
7月14日、韓国の最高裁判所2部は、特定経済犯罪加重処罰法違反(詐欺)などの容疑で起訴されたキム氏(44)の上告を棄却し、原審を確定した。
キム氏は2018年6月から2021年1月まで、「ソンドンイカ(船で獲ってすぐに凍らせたイカ)に投資すれば、数カ月以内に3~4倍の収益を上げることができる」と騙し、被害者7人から計116億2000万ウォン(約11億円6200万円)余りを受け取った容疑で裁判にかけられていた。
被害者の中には、約86億4000万ウォン(約8億6400万円)の詐欺にあったキム・ムソン元議員の実兄と、約17億4000万ウォン(約1億7400万円)の被害に遭った元ジャーナリストもいたという。キム氏は詐欺被害者が投資金を返してほしいと要求すると、部下の職員と脅迫した疑いなども受けている。
一審ではキム氏の疑惑を全て有罪と認め、懲役8年を宣告していた。二審でも一審と同様に有罪判決を下していたが、彼が一部被害者と合意した点を考慮し、量刑を懲役7年に下げた。
最高裁はこのような二審の判断に、法理の誤解など、問題がないとして処罰を確定。警察の捜査過程によると、キム氏はこれまでゴルフクラブやレンタカーのような金品と接待を、政治家、法曹人、ジャーナリストなどに提供したと暴露し、波紋を呼んだりもした。
金品供与事件を追加捜査した警察は、パク・ヨンス前特別検事(70)と副部長検事、前警察署長、イ・ドンフン前朝鮮日報論説委員(52)、オム・ソンソプTV朝鮮アンカー(48)、中央日刊論説委員、総合編成チャンネル記者、キム・ムソン前議員(71)らを請託禁止法違反の疑いで、昨年検察に送検している。
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