韓国の経済副首相兼企画財政部長官である洪楠基(ホン・ナムギ)氏は7月2日、「日本政府は輸出規制の撤回と解決に向けて、誠意ある姿勢で進展した立場を示すことを求める」との立場を明らかにした。
洪副首相は同日、政府ソウル庁舎で開かれた第9回非常経済中央対策本部会議で、「日本が強制徴用工の賠償問題と関連し、不当に韓国に対する輸出規制措置を取ってから1年が過ぎた」とし、「この1年間、官民が一丸となって努力した結果、生産に支障をきたすことなく、規制にうまく乗り切った」と述べた。
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洪副首相は「高純度、フッ酸化水素など核心素材の一部は国産化、一部は輸入多角化するなど、ソブジャン(素材・部品・装備)の国内供給網をより強化する契機になった」と評価した。
また、「韓国政府は日本に対し、原状復旧要求や両国の対話努力の進行、国内関連制度の再点検など、真剣な努力を傾け、ソブジャン特別会計を作ってまで、ソブジンャン競争力強化対策を綿密に推進中だ」と述べた。
最近の韓国経済の状況については、「4~5月の鉱工業生産が6.7%減少し、5~6月の企業景気実査指数50水準、最近は1日平均輸出が18%減少するなど、経済状況が厳しい」とし、「予想よりも新型コロナ事態がさらに厳しく展開しかねないだけに、決して緊張を緩められない状況だ」と分析した。
しかし洪副首相は「最近、積極的に突破していく希望のサイン、さらに活かしていく経済回復の火種が現れている」とし、「これを土台に下半期に必ず成長転換を成し遂げるよう総力を傾ける必要がある」と強調した。
韓国政府は同日の会議で、新型コロナウイルス感染症事態や保護貿易主義の拡散など、グローバル・バリューチェーン(GVC)の再編に対応するための素材・部品・装備調達に関する「2.0戦略」についても言及した。
素材・部品・装備の供給網の安全性強化と先端産業及びUターン企業の誘致などを通じ、韓国を先端製造クラスターにするための対策などを議論した後、詳細内容を確定し、近く発表する予定だ。
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