LE SSERAFIMのコーチェラ歌唱力問題、「HYBEによく見せようとしない」評論家が1週目公演を好評したワケ

2024年04月22日 K-POP #LE SSERAFIM

ガールズグループLE SSERAFIMが米最大級の音楽フェス「コーチェラ・バレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル」(以下、コーチェラ)の2度目のステージを終えた。

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そんななか、ある有名K-POP評論家の批評が話題を集めている。

LE SSERAFIMは4月20日(以下現地時間)、「コーチェラ」のSaharaステージで2度目の公演を実施。先立って13日には、歴代韓国アーティストとしてデビュー最短でコーチェラに出演したと注目を集めた。

ただ、生歌による“歌唱力問題”で大きな批判も浴びた。当時、ユーチューブで視聴した一部のファンがライブの実力を指摘して議論に繋がった一方で、海外メディアは概ね好意的だった。

「HYBEによく見せようとしない」評論家が好評した理由

LE SSERAFIM、コーチェラ
(画像提供=SOURCE MUSIC)コーチェラのステージに立ったLE SSERAFIM

『ビルボード』は、「LE SSERAFIMは大規模なステージで情熱的なパフォーマンスを繰り広げ、10曲のセットリストの間、観客を踊らせた。LE SSERAFIMにホットで面白い新しい時代が開かれるだろう」と評価。そして『NME』は、「LE SSERAFIMがデビュー2周年を控え、韓国アーティストとして最短期間でコーチェラに立った。この記録は、5人のメンバーが音楽界に及ぼした影響力がどのようなものだったのかを示している。彼女たちは40分でSaharaステージを自分たちのものにした」と伝えた。

賛否両論があったものの、20日のステージは安定的で余裕を取り戻したという評価を得ている。こうしたなか、K-POP評論家のチェ・イサクが22日にSNSでLE SSERAFIMに関する感想を残したのだが、これがK-POPファンの間で話題を集めている。

この投稿に先立ち、チェ・イサクはLE SSERAFIMの1次公演を絶賛していた文に関して「HYBEによく見せようと書いたのかという反応も多かった。断言するが、私ほどHYBEによく見せようとしないK-POP関連の筆者はいない」と切り出した。続いて、「無難だった2週目の公演が終わった今。改めて考えても私は1週目の公演が良かった」と言い切った。

そして、「建国以来、最大の歌唱力をめぐる議論…主に出回った映像は、トーンアンドマナーを掴めなかった最初の曲と体力が落ちた最後の曲だった。一部は全体を代表するため、この部分で特に歌ができなかったのが歌唱力論難の言い訳にはなりえない。しかし、いくつかの場面で評価を終えるには、長所があまりにも多い公演だった」と自身の考えを伝え、「K-POPは立体的なジャンルだ。パフォーマンス、スタイル、アート、それぞれの独自の魅力と脈絡がある。LE SSERAFIMのコーチェラの公演は、莫大な投資と準備過程を経て作られた形がする。1週目の公演の場合、華麗なK-POPコンサートでも最も華やかで厳しいオープニングメドレーレベルの公演が、約40分間続いた。演出もオープニング級で、パフォーマンスの強さもオープニング級だった。一度だけでも息が詰まるオープニングメドレーを3回連続したわけだ。LE SSERAFIMはただ踊りながら歌うわけではない。絶えずステージを走り回り、コメントもほとんどなく、公演ばかりした。ダンスを画期的に減らしていたら、当然歌はもっと上手だったはずだ。でも、ダンスを除くと、LE SSERAFIMがコーチェラで何を見せればいいのか。K-POPは踊る音楽であり、LE SSERAFIMのパフォーマンス能力は非常に優れている」と一部議論に対する自身の見解を述べた。

「K-POPは楽しむ音楽というよりは…」

LE SSERAFIM
(写真提供=OSEN)LE SSERAFIM

それとともに、「常識的に、隠れる時間が十分だったら、歌唱力はもう少し安定したはずだが、1週目でそうしなかった理由は何だろうか。私はLE SSERAFIM側が推し進める公演だけのエネルギーと演出的完結性を選択し、今回の論難は本質的にその選択の結果だと見る」と推測した。

また、「K-POP歌手たちはあまりにも多くのことを要求され、強固となった“声帯分業”の歴史に率直でなければならないと考える。LE SSERAFIMがこの“分業”をもう少し巧みにしていたとすれば、この程度の歌唱力論難はなかったと見る。K-POPは楽しむ音楽というよりは、“やり遂げなければならない”音楽に近い。LE SSERAFIMの1週目の公演は未完成だったが、コーチェラの“空気”に打ち勝つ姿を見せてくれた。容易ではないことだ。悲壮さを失わず、観客と呼吸する余裕を持ったBTS、BLACKPINKのような歌手たちが、K-POPトップティアに分類される理由だ。楽しいショーを作るために多くの装置が作動した。バンド編曲は重くてシャープなドラムサウンド中心であり、そのビートが醸し出す高調感と速度に合わせて公演が行われた。LE SSERAFIMメンバーたちのボーカルは普段より太くて高く、体格がしっかりしているダンサーたちとともに絶えず隊列を変え、歩いて、走って、止まってパフォーマンスをした。立体的な空間構成と絶え間ない転換を計算した電光板グラフィックも美しかった。何よりも準備しすぎたが、ダサくなかった。この華やかさが悲壮さを覆い隠している。HYBEが具現しようとする“(K)POP”のアイデンティティが何なのかを推し量ってみることもできた。その躍動感が興味深く、新しかったし、素晴らしいという気がした」と説明している。

LE SSERAFIM、コーチェラ
(画像提供=SOURCE MUSIC)LE SSERAFIM

さらに、「1週目の公演の目的が挑戦と冒険だったとすれば、2週目の目的は安定したライブだった」として、「歌唱の邪魔になりうると判断したのか、公演の力と流れの軸だったバンドサウンドが薄くなった。公演でサウンドが変わったということは、すべてが変わったという意味だ。オープニングコメントの順番を入れて、演奏を長引かせて休むタイミングを適切に作った。呼応を誘導する声を自制し、呼吸が乱れないために以前よりもステージの動線を慎重に使い、パフォーマンスがシンプルになった。セットリストは同じだったが、1週目と2週目の公演は完全に違った。ライブが比較的安定していた2週目の公演をより高く評価する意見が圧倒的多数のようだが、それでも私が1週目をより良いと話す理由は楽しかったためだ」と、問題視された13日公演により高い点数を与えた。

「彼女たちの努力についても話し合われてほしい」

彼は、「悲壮な公演は多いが、楽しい公演は珍しい」とし、「コーチェラ1週目の公演で凍りつかず、極限のメドレーを続ける姿を見て、1年前とは格が変わったという気がした…。できなかったことをやり遂げるために、どれほど熾烈な練習と準備をしたかが描かれ、終始胸が熱くなった。自分たちがどれほど素敵な公演を見せることができるか、どれほど多く練習したのか、自らを誇りに思い期待する、恐れのない表情と動作も良かった。野外ミュージックフェスティバルが興味深い理由は、変数があるためだ。この“変数”は音響事故ではなく、予想できなかったエネルギーと楽しさに出会うことだ。LE SSERAFIMは1週目の公演で確かに良い変数を見せてくれた。限界を認知しながらも、それを乗り越えようとする試みも感動的だった。後半に体力が底をつき、完全に成功することはできなかったが、それが人間らしかった。私は、K-POPが過程にも拍手を送る音楽だと信じている。歌唱力の問題はそれなりに批判されるが、この公演を準備しながら成し遂げた彼女たちの成長と努力についても話し合われてほしい」と願いを伝えた。

最後に、「コーチェラは“アメリカのローカル”ミュージックフェスティバルに過ぎず、オリンピックではない。LE SSERAFIMは国家代表ではなく、夢多きデビュー2年目のアイドルだ…。まだ経験が足りないため、今回のようにライブ議論が起こる可能性もあるが、LE SSERAFIMがコーチェラで見せようとした挑戦と試みが彼女たちらにとってタブーではなく、教訓と踏み台になってほしい。そして最善を尽くして公演を準備したLE SSERAFIMが彼女たちのモットー通り、今後も恐れずに歌って踊ってほしい」と付け加えた。

なお、LE SSERAFIMは今回のコーチェラで、『UNFORGIVEN (feat.Nile Rodgers)』『EVE Psyche & The bluebeard's』『Perfect Night』『Smart』『EASY』『Fire in the belly』などの既存曲、そして未発表曲『1-800-hot-n-fun』を初公開した。

5人のメンバーは公演の最後に、「大切な思い出を作ってくれてありがとう。今夜、私たちのステージを見ながら楽しんでくださった方々に感謝する。私たちは最初のコーチェラを通じて多くのことを学び、皆さんと一緒にこのステージを作ることができたという事実に感激している。この記憶は一生忘れないと思う」と感想を伝えていた。

(記事提供=OSEN)

◇LE SSERAFIMとは?

BTSらを擁する韓国の大手芸能事務所HYBEが傘下レーベルSOURCE MUSICと共にローンチした初のガールズグループ。IZ*ONEメンバーとして活躍したキム・チェウォンと宮脇咲良を筆頭に、カズハ(日本人メンバー)、ホ・ユンジン、ホン・ウンチェらで構成された。2022年5月2日にデビューアルバム『FEARLESS』をリリースしてデビュー。直後にメンバーが1人脱退して5人組となったが、韓国はもちろん、年末にはNHK紅白歌合戦にも出場するなど日本でも話題となった。2023年1月25日、正式に日本デビューを果たした。

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