BTS(防弾少年団)が圧倒的な実力と人気で議論の鎮静化を図る。『ミュージックステーション』(テレビ朝日)出演キャンセルという“悪材料”もあったが、日本の音楽チャートを席巻し、大規模なドームツアーまで始まる。
BTSは東京ドーム(11月13~14日)から始まる38万人規模のドームツアー「BTS WORLD TOUR 'LOVE YOURSELF' ~JAPAN EDITION~」のために、去る10日に韓国を出国した。
11月21日、23~24日の大阪京セラドーム、来年1月12~13日の名古屋ドーム、2月16~17日の福岡ヤフオクドームとコンサートを続いていく。チケットはいずれも発売直後に売り切れた。
しかしツアー開始時点で、突発的な事態が発生した。11月9日に出演予定だった『ミュージックステーション』がBTSの出演取り消しを前日に決定した。その理由は、JIMINが過去に着用していた、いわゆる“原爆Tシャツ”だ。現時点でBTSが年末まで、日本のTVに出演することがあるかどうかも不明である。
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しかし海外メディアは、出演キャンセルの原因となったTシャツが議論となったのは、両国の古い政治的・歴史的背景があるからと指摘した。BTSが日本の嫌韓勢力の標的になったという解釈もあった。
これまで日本国内の韓流ブームは、政治的な要因の影響を大きく受けてきた。韓国ドラマが牽引した第1次韓流ブームに続いて、東方神起やBIGBANG、少女時代、KARAなどによる第2次韓流ブームは、両国間の政治問題で浮き沈みを経験した。
以降、日本のテレビ番組で韓国歌手の姿を見ることができなくなり、日本における嫌韓の声も大きくなった。NHKの『紅白歌合戦』には、昨年TWICEが出演するまで5年間、韓国歌手が出演リストから外れていた。
しかしある歌謡専門家は、「現在のBTSの人気と勢いは日本の放送局が左右できるレベルではない」と予想した。
続けて、「BTSの日本国内の主なファンの中には、極右的な考えを持った人もいるかもしれないが、日本の若者たちは文化に触れる際に、歴史やイデオロギー的な面に大きな比重を置いていないのが一般的だ。放送局や極右勢力とファンの温度は明らかに違う。その点がBTSの今回のドームツアーで確認されるだろう」と説明した。
その専門家はまた、「日本の音楽市場の2つの軸は、CDセールスとコンサートだ。テレビ放送も重要だが、大きな軸と見ることはできず、テレビによってBTSの日本における人気が大きく左右されることはない」と強調した。
BTSは11月7日に、日本における9枚目のシングル『FAKE LOVE/Airplane pt.2』を発売している。
11月13日に発表された日本のオリコン週間シングルチャート(11月5~11日)によると、この曲は週間シングルチャートで1位を記録。BTSは海外アーティストとしては初めて、オリコンチャートで発売初週“40万ポイント”を突破している。さらにデイリーシングルチャートでも発売初日から6日連続で1位だった。
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