入国禁止20年に麻薬の濡れ衣…物議をかもした韓国の“辰年スター”たち、2024年に復活できるか

2024年01月10日 話題

2024年の辰年は、“青い龍”の年だ。六十干支(ろくじっかんし)の41番目である青色の「甲」と龍を意味する「辰」が出会い、青龍の年になった。

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辰年生まれのスターたちの活躍が大きな期待を集めている理由だ。ところが偶然にも辰年スターのなかで最近、事件・事故に巻き込まれた人が多い。

はたして彼らは新年を迎え、再起に成功できるだろうか。

困難の多かった辰年スターたち

1976年生まれの歌手ユ・スンジュンは、1997年の『Gaui』でデビューし、数多くのヒット曲を生み出して韓国芸能界を席巻した。

ユ・スンジュン
(写真=ユ・スンジュンInstagram)

丈夫な体と真っ直ぐな言動で韓国を代表する「美しい青年」という修飾語も得た。しかし軍隊に入るという言葉を翻すかのように、2002年1月に韓国国籍を放棄し、アメリカ市民権を取得して兵役の義務を回避した。

これに対して韓国法務部はユ・スンジュンの入国を制限。以降、20年以上も彼は故国の土を踏めずにいる。

国家のせいで在外同胞ビザを申請しても拒否されると主張し、2015年に査証発給拒否取り消し訴訟を提起したりもした。5年間の裁判の末、2020年3月に勝訴したが、韓国外交部はユ・スンジュンのビザ発給申請を再度拒否した。

これに対してユ・スンジュンは2020年10月、駐ロサンゼルス総領事を相手に再び行政訴訟を提起。1審はユ・スンジュンの請求を棄却し、最高裁判決の趣旨が「ビザ発給拒否に手続き的な違法がある」だけで、「ユ・スンジュンにビザを発給しなければならない」ということではないと判断した。2022年4月に原告敗訴判決が下されると、ユ・スンジュンは控訴した。

するとソウル高裁・行政9-3部は1審を覆した。ユ・スンジュンは控訴審で勝訴し、再び韓国に帰国する可能性を高めたが、総領事館側も上告状を出した。そして2023年11月、最高裁は原審の原告勝訴判決を審理不続行棄却と確定した。

つまりユ・スンジュンの帰国の道が開かれたわけだ。最終勝訴判決を受けたユ・スンジュンは自身のSNSに「こうやってまた1歳、年をとる。頑張って生きていく」とし、「皆さんが私を覚えているように、私も皆さんを覚えている。祝ってくれてありがとう。愛している」と挨拶した。

ユ・スンジュンはチャ・テヒョン、キム・ジョングク、ホン・ギョンミン、ホン・ギョンインらと、かつて“辰年クラブ”を結成するほど辰年を代表するスターだった。そんな彼が2024年、自分の年を迎えて故国に戻るビザと大衆の許しを得ることができるか、注目が集まっている。

1988年生まれの歌手G-DRAGONは昨年、最も波乱万丈な一年を送ったスターといえるだろう。

G-DRAGON
(写真提供=ギャラクシーコーポレーション)G-DRAGON

2023年、警察はソウル江南(カンナム)の遊興施設で女室長のA氏がVIPと麻薬を投薬しているという情報提供を受け、A氏の自宅などを家宅捜索した。その過程で俳優イ・ソンギュンさんと関連した疑惑が浮上し、G-DRAGONまで麻薬疑惑で立件された。

一貫して無罪を主張したG-DRAGONは、自ら警察の取り調べまで受けた。彼は、「容疑を否認しているが、警察の無理な調査だと思うか」という質問に、「見守ってみないとわからないでしょう」と答え、「女室長や麻薬関連の医師とは関係ないのか」という質問に「ありません」と力を込めて答えた。

警察は精密検査のためにG-DRAGONの毛髪や爪を追加で採取し、国立科学捜査研究院に精密鑑定を依頼したが、いずれも陰性判定を受けた。G-DRAGONだけでなく、遊興施設を訪問した芸能人や女性職員など6人を参考人として調査したが、容疑を立証する供述を確保することもできなかった。

最終的に仁川(インチョン)警察庁・麻薬捜査隊は、麻薬類管理に関する法律違反で立件したG-DRAGONを“嫌疑なし”で不送致にした。

「事必帰正。すべてのことは結局、必ず正しい道理に戻る」というSNSの文章を残したG-DRAGONは、2024年の辰年に新しい跳躍を夢見ている。

彼は3億ウォン(約3000万円)を寄付し、麻薬退治などのための財団を設立したのだ。G-DRAGONは昨年12月のクリスマスに手紙を残し、最初の寄付はVIP(BIGBANGファン)の名前を基盤に、今回の事件を通じて自発的に展開されたキャンペーン活動名の名前(Guardians of Daisy)で全額寄付すると明らかにした。

財団の最初のプロジェクトは、麻薬撲滅と中毒青少年治療のための活動だ。G-DRAGONは諮問委員会に参加する医療保健、公共政策と行政、福祉と文化分野の専門家たちを推薦され選別しており、諮問委員会が構成され次第、公益活動の方向を決めると知られた。

2000年生まれで“天才子役”と称された女優キム・セロンは、2022年に飲酒運転の容疑で大きな衝撃を与えた。

キム・セロン
(写真提供=OSEN)キム・セロン

2022年5月にソウル江南区・清潭洞(チョンダムドン)で飲酒運転をして摘発されたが、街路樹や変圧器などに何度もぶつかって逃走し、全国民から怒りを買った。当時の血中アルコール濃度は、免許取り消し水準(0.08%)をはるかに上回る0.2%だった。

その後の裁判でキム・セロンは、生活苦を主張して善処を訴えたかと思えば、カフェでアルバイトをする姿を撮った写真をSNSにアップしたりした。しかし、そんな状況でも飲酒パーティーをしたり、パブを訪問したりした事実が発覚して議論が過熱した。最終的にキム・セロンは2023年4月に罰金2000万ウォン(約200万円)を言い渡された。

ところが罰金刑を宣告されてからわずか4カ月で、キム・セロンの活動復帰の動きが捉えられたて議論となったりした。昨年12月には1年7カ月ぶりにSNSを更新し、今年から本格的に活動するのではないかと見られている。

いずれにしても今回取り上げた辰年のスター3人が今年、見事に復活を果たすのかどうか関心が集中している。

(記事提供=OSEN)

◇ユ・スンジュン プロフィール

1976年12月15日生まれ。1997年に『Gaui』でデビューすると、『Me Me Me』『Passion』『I WIill be back』など数多くのヒット曲を出してトップスターに。入隊を控えていた2002年、韓国国籍を放棄してアメリカ市民権を取得し、兵役義務を回避。すると同年、韓国法務部から入国制限処分を受けた。以降、20年以上も韓国に入国できずにいる。

◇G-DRAGON プロフィール

1988年8月18日生まれ。本名クォン・ジヨン。2006年にBIGBANGのメンバーとしてデビュー。BIGBANGのリーダーで、グループ内ではラッパーを担当している。作詞・作曲、そしてプロデュースのスキルにも定評があり、数多くの楽曲をヒットさせた。2019年10月に除隊。2022年4月に『Still Life』を発表して約4年ぶりにカムバック。2023年6月にYGエンターテインメントとの契約が終了し、同年12月にギャラクシーコーポレーションと専属契約を締結した。

◇キム・セロン プロフィール

2000年7月31日生まれ。9歳から子役として活動を始め、スクリーンデビューとなった2009年公開の主演映画『冬の小鳥』では孤児院に捨てられた少女を熱演。カンヌ国際映画祭に韓国の役者史上最年少で招待された。2010年に公開された『アジョシ』ではウォンビンと共演し、大韓民国映画大賞新人女優賞を最年少で受賞した。現在は実力派女優として多方面に活躍。特に、2019年に韓国で放送されたドラマ『レバレッジ:詐欺操作団』では、凄腕の女泥棒役を見事に演じて魅力的な姿を披露した。

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