「一言で定義すれば、G-DRAGONの二股だった。結局、『スポーツソウル』がG-DRAGONの決断を引き出した」
去る12月20日に本紙『スポーツソウル』が独自報道した「“麻薬疑惑”晴らしてソロアルバム制作中のG-DRAGON、YGへの復帰有力」という記事を読んだ芸能関係者の総評だ。
『スポーツソウル』は複数のK-POP関係者への取材を土台に、G-DRAGONが古巣であるYGエンターテインメントとの契約を目前にしているという事実を確認した。12月5日にとある経済誌が報じたギャラクシーコーポレーションとは契約しないというのが、K-POP関係者の共通した認識だった。
しかし記事がポータルサイトに送信された後、状況が反転した。ギャラクシーコーポレーションは本紙報道後、G-DRAGONが参加しない記者会見を予告。YGエンターテインメントはG-DRAGONとの専属契約を尋ねる取材陣の質問に、「確認できない」という立場を固守した。
YGエンターテインメント式の“話し方”は明らかだ。事実でない事案に対しては「いいえ」と否定するが、進行中の事案に対しては「確認できない」と答えたりする。
実際に本紙の確認の結果、G-DRAGONはYGエンターテインメントとアルバム発売関連の専属契約を目前にしていた。契約書の草案が作成され、サインを捺印する直前だった。よりによってその時点で麻薬投薬疑惑事件が起きた。
YGエンターテインメントはG-DRAGONに対して所属アーティストではないとし、事実上「断った」。あるK-POP関係者は「YGの立場ではヤン・ヒョンソク代表プロデューサーの検察調査が進行中であるため、G-DRAGONを先頭に立って庇護するのが難しい立場だったのだろう」と耳打ちした。
双方の関係に亀裂が生じた隙を狙って登板したのがギャラクシーコーポレーションだ。ギャラクシーコーポレーションのチェ・ヨンギ代表は1989年生まれで、G-DRAGONよりも1歳年下。2人は普段から親交を深めていたという。G-DRAGONの麻薬事件が起きた後、彼を積極的に保護し、法律的な助言を惜しまなかったのもギャラクシーコーポレーションとチェ代表だ。
その後、経済誌を通じてギャラクシーコーポレーションとG-DRAGONの“専属契約説”が報道された。この記事にヤン・ヒョンソク代表プロデューサーはかなり怒ったという。彼はG-DRAGONに「ギャラクシーコーポレーションとの関係をきれいに整理した後、契約しよう」と提案した。
G-DRAGONにとってYGエンターテインメントは、実家であり故郷だ。小学生の時代から人生の半分以上をYGエンターテインメントで過ごした。G-DRAGONもやはり自分がアルバム活動をするとき、エンタメマネジメント経験のない新生会社より、YGエンターテインメントが良いということをよく知っている。
YGエンターテインメントもG-DRAGONが必要だった。YGエンターテインメントは最近、BLACKPINKの完全体活動の契約に成功し、新しいガールズグループ「BABYMONSTER(ベイビーモンスター)」をデビューさせた。
ただ、BLACKPINKメンバーとの個別契約は未定であり、デビューしたてのBABYMONSTERもまだ明確な存在感を示せていない。そのためYGエンターテインメントが輩出した最高のスターであり、音楽やファッションを含めた“時代のアイコン”であるG-DRAGONと再び契約するならば、YGエンターテインメントの立場では千軍万馬を得ることになるわけだ。
しかしG-DRAGONは、厳しい状況のときに自分に手を差し伸べてくれたギャラクシーコーポレーション側の提案を無下に断ることができないまま、ぐずぐずしながら両社に返事をしなかった。YGエンターテインメントに対する寂しさが大きいのも一役買った。
最終的に、本紙の報道が双方の決断を促すことになった。YGエンターテインメントは報道が出た12月20日、「G-DRAGONの新しい出発に祝福があることを心より祈る」とし、「ファンの皆さんも多くの応援と激励をお願いする」という立場を残した。
この文句は、ヤン・ヒョンソク代表プロデューサーとG-DRAGONが協議を経た結果だと伝えられた。
G-DRAGONは12月21日午前、ソウルで開かれたギャラクシーコーポレーションの記者会見を通じて、2024年に麻薬撲滅などのための財団を設立し、新しいアルバムでカムバックすると今後の計画を明らかにした。記者会見には参加せず、ギャラクシーコーポレーション側が彼の書いた手紙を代読した。
YGエンターテインメントを離れ、新しい事務所で始まるG-DRAGONの人生の第2章にK-POP界の関心が集中している。
◇G-DRAGON プロフィール
1988年8月18日生まれ。本名クォン・ジヨン。2006年にBIGBANGのメンバーとしてデビュー。BIGBANGのリーダーで、グループ内ではラッパーを担当している。作詞・作曲、そしてプロデュースのスキルにも定評があり、数多くの楽曲をヒットさせた。2019年10月に除隊。2022年4月に『Still Life』を発表して約4年ぶりにカムバック。2023年6月にYGエンターテインメントとの契約が終了し、同年12月にギャラクシーコーポレーションと専属契約を締結した。
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