俳優イ・ドンゴン(43)が壮絶な人生を告白した。
12月24日に韓国で放送されたSBSバラエティ『アラフォー息子の成長日記』にはイ・ドンゴンが登場し、過去から現在までの痛みを明かした。
まず、イ・ドンゴンは専門医と精神科の相談を受けるため、病院へと訪れた。精神科にかかる理由を尋ねると、「周りからお酒を飲みすぎていると言われた」として、飲酒問題の深刻度を伝えた。
具体的に1カ月で何日程度飲酒するのか尋ねられたイ・ドンゴンは、「むしろ何日間、飲んでいないのかと思った方が早い」とし、「正直、(習慣のように)毎日飲んでいる」と告白。毎日の飲酒習慣がいつからなのかと尋ねられると、「10年経った」として「横になると考えることが多く、何時間も眠れなかったこともあり、それが怖くて酒を飲むことになった」と打ち明けた。
続いて、酒の問題で治療を受けたことがあるのかという質問には、「実はずいぶん前、家族の問題があった。心的外傷後ストレス障害(PTSD)という診断を受けた」と衝撃告白。入院治療が必要だという所見を受け、精神科に2カ月近く入院していたという。しかし、イ・ドンゴンは家族に知らせず、隠して入院していたのだ。
“傷”について慎重に尋ねる専門医。イ・ドンゴンは「家族を失ったことがあり、年の差がある兄弟というよりは、弟を子供のように考えていた」とし、約10年前の事故で失った弟の存在を思い出した。イ・ドンゴンの弟は過去、オーストラリア留学中に不審者が振り回した凶器に刺され、この世を去ってしまった。
イ・ドンゴンは当時の症状について、「自ら正気でいるのが大変だと思い込んだ。思い出したくないことが何度も思い浮かび、それを麻痺させたかった」とし、「今振り返ってみると、酒という道具を正しく使えなかったのではないかと思う」と述べた。
また専門医は、事前検査の結果についても言及。平均よりも心の状態の点数が低すぎたという。腹が立ったりイライラしたり、怒りやもどかしさなどの感情を尋ねる質問が、大部分「ほとんどそうではない」で1段階の返事だった。これは、感情を抑圧して心の状態を感じられずにいるという意味だ。
本人も感じられないほど感情を抑えている状態だったわけだ。イ・ドンゴンは「極度に感情を表現しないよう努力している」として、「私が望んでそうした。意図した通り、ドライな人になったが、感情をたくさん表わす人を見ると深いになるほど」として表現を全くしなかったと話した。これを見た母親も共感し、「それを見るのが大変だった」と話した。
専門医はイ・ドンゴンについて「極めて内向的な性向だ」とし、イ・ドンゴンは友人との付き合いも限定的になったと明かす。メッセンジャーに友達が何人なのか尋ねると、仕事関係者のほか、友達は30人前後だと答えた。一般的な成人にしては少ない数字だといえる。
イ・ドンゴンはさらに、「これも整理する」として「対人関係の私の性向の一部だ、携帯電話の容量や私の感情の浪費だと思い、(友人リストを)なくすことになる」と述べた。
このようなイ・ドンゴンの話を聞いていた専門医は、心理状態を絵でも分析し、感情を抑えている不安が見えると話した。感情が心の中に積もり続けているということだ。
ほかにも専門医は、学生時代の感情表現について質問し、家族の絵を描いてみるように言った。イ・ドンゴンが描いたのは普段の家族の散歩の様子だった。
しかし、自身を父親より母親に近くに描いていたイ・ドンゴン。普段から父親が厳格だったとし、「幼い頃は恐怖の対象、厳しい父親そのものとして記憶している」との言及。父親は「権威的」としつつも、「いつか父親と仲良くなれるだろうか」と書いたりもした。
続けて父親と離れた決定的なきっかけについて、イ・ドンゴンは「友達とは正反対のような父親。幼い頃は音楽を聞くのが好きで、学びたいと相談したが、父親に一度断られた」と夢に反対された過去を打ち明けた。
イ・ドンゴンは「私の人生を父親が決めたことが一番理解できなかった瞬間。それで反抗心が強くなり、一度家出したことがある」と告白。そして「学校に行かずに友達の家で寝た時、お金が落ちてこっそり入ると、その間、父親がカードのキーを変えた」とし、「しかも(家出したイ・ドンゴンについて)両親は旅行に行ったという話を聞いて衝撃を受けた」と話した。父親に抗議はしなかったのかと尋ねると、イ・ドンゴンは「ただ憎んでばかりいた」として、厳格な父親の前での感情表現も大変だったと明かした。
この様子をモニターで見ていた母親は、「途中で(私が)大変だった」とし、「(夫が)行儀の良い子供に育てようとした」と説明。一方、専門医は「酒を節制して調節するならば、習慣的に抑えていた感情が排出されること、排出口を作る練習をしなければならない」と助言した。
それとともに、父親との絆を深めたいかと尋ねられたイ・ドンゴンは、「父親と2人でお酒を飲むのが願い、でも大変だった」として、「2人だけでお酒を飲んだことがない」と話した。これに対して専門医は「それは実現してほしい」と伝えた。
一部始終を見ていたイ・ドンゴンの母親は「(息子が)感情を表に出さないのが悔しい」とし、「芸能人になったあと、家族と約束の席に遅れた息子に去れと大声を上げた。それでも息子は何も言わなかった、私の胸が張り裂けた」と明かし、自らの過ちを悔いた。
(記事提供=OSEN)
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