計6回にわたって自分たちの立場を伝え、暴露を続けながら所属事務所と戦ってきたFIFTY FIFTYメンバーのセナ、アラン、シオが“強制引退”の危機を迎えた。
【注目】復帰したFIFTY FIFTYメンバー、紛争の“黒幕”を明かす
所属事務所との専属契約を停止させようとするも裁判所に棄却され、不服として抗告したがそれも棄却となっただけでなく、所属事務所が彼女たちに契約解除を通知したのだ。
所属事務所にも見放されたメンバー3人は、どこに行けばいいのだろうか。
ソウル高裁・民事25-2部は10月24日、専属契約効力停止仮処分申請を引用しなかった1審決定に対し、FIFTY FIFTYメンバー3人(セナ、アラン、シオ)が提起した抗告を棄却した。
裁判所は抗告を出したFIFTY FIFTY側が抗告理由書を提出せず、原審判断を変更する理由がなかったと明らかにした。
先立ってFIFTY FIFTYは今年6月、所属事務所ATTRAKTが精算資料の提供義務とメンバーの身体的・精神的な管理義務などを履行しなかったと主張し、専属契約解除を主張する仮処分申請を提出した。それが棄却されると彼女たちは抗告し、戦いを続けた。
FIFTY FIFTYは仮処分申請が棄却されると、自分たちの立場を明らかにするソーシャルメディアアカウントを作り、「困難のなかでも私たちは必ず明らかにしなければならない真実があると思う。それが透明性を持って明らかになれば、ファンの皆さんも私たちを理解し、より応援してくれると固く信じている」と明らかにした。
特に「所属事務所は根拠のないフレームを外してください」「私たちはどれだけ病気になればまともな管理を受けることができますか」「私たちは真正性を持って活動したかったです」「重要な点は信頼と透明性です」などとタイトルをつけ、暴露を続けた。
所属事務所の代表を狙い撃ちし、自分たちの診断書などを公開する超強硬策を取った。しかし世論は冷ややかだった。
そんななかでメンバーのキナが突然抗告を取り消し、所属事務所に戻ったことでFIFTY FIFTY内にまで亀裂が生じた。キナはメディアとのインタビューを通じて、専属契約紛争を煽った“黒幕”は、FIFTY FIFTYの外注プロデューサーであるアン・ソンイルPDだと主張した。
キナらFIFTY FIFTYメンバーは、「無条件に勝てるゲーム」というアン・ソンイルPDの言葉を信じて宿舎を出て所属事務所に内容証明を送った。しかしそれ以降、アン・ソンイルPDからまともな資料を受け取れず、大ヒット曲『Cupid』の著作権料も減らされていたことも記事を通じて知ったと明らかにした。
キナが立場を覆した後も、セナ、アラン、シオの3人は「専属契約書について申し上げます」と、専属契約書や付属合意書の不合理な点を指摘する暴露を続けた。
最終的に所属事務所ATTRAKTは、「10月19日付でキナを除く残り3人、セナ、シオ、アランに対する専属契約解除を通知した。重大な契約違反行為に対するいかなる是正と反省もないことに対して措置を取った。今後のメンバーに対する後続対応については議論する」と伝えた。
一方で“FIFTY FIFTY事態”の黒幕と名指しされたアン・ソンイルPDは10月24日、警察に出頭して調査を受けた。警察は業務妨害、電子記録など損壊、詐欺および業務上背任などの疑いで、アン・ソンイルPDらに対する初の被疑者調査を進め、調査は本日(10月25日)まで続く計画だ。
「歌手になれなかったら、ならなかったし、所属事務所に戻ることはないだろう」と主張し、最後まで戦うことを主張したFIFTY FIFTYの3人は、結局帰る場所を失ってしまった。
仮処分申請が棄却されるや抗告し、計6回も立場を明らかにしたが、いざ抗告理由書を提出しなかったという点は疑問として残る。
いずれにしても夢にまで描いたデビューを果たし、『Cupid』で米ビルボードを賑わせて“中小芸能事務所の奇跡”とまで呼ばれた彼女たちは、最終的に強制引退のカウントダウンに突入してしまった。
(記事提供=OSEN)
◇FIFTY FIFTYとは?
キナ(2002年生まれ)、セナ(2004年生まれ)、シオ(2004年生まれ)、アラン(2004年生まれ)の4人で構成されたガールズグループ。全員が韓国出身。確率的に五分五分という意味を持つグループ名には、理想と現実、そしてそのなかに共存する存在になるという思いが込められた。2022年11月にアルバム『THE FIFTY』でデビュー。2023年2月に1stシングルアルバム『The Beginning: Cupid』をリリースし、そのタイトル曲『Cupid』が大ヒット。米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」に20週以上も連続チャートイン(最高順位17位)し、BLACKPINKが持っていた歴代K-POPガールズグループの連続チャートイン記録(8週連続)を大幅に更新した。“中小芸能事務所の奇跡”と呼ばれた。
■「車も時計も売った」弱小事務所なのにBLACKPINK超えのFIFTY FIFTY、成功の秘訣とは
前へ
次へ